UNIDOと東京大学の協力プログラム
国際連合工業開発機関(UNIDO)と東京大学が共同で実施している「UNIDO × UTokyo Africa Youth Social Entrepreneurship Programme(AYSEP)」が、2025年3月にケニアでの現地研修を実施し、その成果を2025年8月19日に国連大学で発表しました。当イベントは、地元大学生や関連企業のサポートを受けながら、アフリカの社会課題を解決するビジネスアイデアを提案する場となりました。
このプログラムは、東京大学の学部生から博士課程の学生まで、選抜された10名の参加者によって運営され、事前研修、現地研修、帰国後のフォローアップという3つのフェーズから構成されています。特に、帰国後は独自のネットワークを広げながらメンタリングを受け、ビジネスプランをブラッシュアップし続けました。
研修の内容と役割
株式会社アクセルアフリカは、本プログラムの一連の活動を通じて、研修の設計から実施、メンタリング、ピッチ支援までを手掛けました。
1. 事前研修
事前研修では、アフリカビジネスに関する基礎情報や成功事例の紹介、ビジネスプランの作成方法を学びました。参加者は、PESTEL分析やリーンキャンバスを用いて、初期の事業計画の草案を練りました。これにより、次のステップとなる現地研修に向けての基盤を作成します。
2. 現地研修
現地研修は2025年の3月に実施され、学生たちはケニアの企業を訪問し、現地の実情を把握するためのフィールド視察を行いました。具体的には、企業や見込み客へのヒアリングを通じて、実際の課題を明らかにし、ビジネスプランの具体化を図りました。これには、アクセルアフリカが研修の進行を支援しながら、地元のステークホルダーとのセッションを設定しました。
3. 帰国後のフォローアップ
帰国後も、メンタリングを通じて参加学生のビジネスモデルの精度を高める活動が行われました。現地での経験を生かし、学生たちはより具現化されたビジネスプランを仕上げていきました。
成果と今後の展望
2025年8月19日に開催されたピッチイベントでは、AYSEPに参加した学生たちが自身のビジネスサイトについて発表し、アフリカの環境問題や医療、モビリティ、AI人材育成など、多岐にわたるテーマが取り上げられました。イベント参加者からは「現地の理解が伴った質の高い提案だ」といった評価が多数寄せられました。
UNIDOのアドバイザーからも、アフリカの他国での実現可能性について前向きな反応があり、プログラムの重要性が再認識されました。
アクセルアフリカは、今後も大学や企業との協力を通じて、アフリカを舞台にした新たなプロジェクトを拡大していく予定です。参加者の成功例を基に、さらなるアフリカビジネスの発展を目指します。このプログラムは、若い世代がアフリカの社会課題に真摯に取り組む足がかりとなることでしょう。