布状スピーカーを手のひらサイズに！センシアテクノロジーの最新技術

センシアテクノロジーが新たに開発したポータブル布状スピーカー

株式会社センシアテクノロジーが、茨城県つくば市で新しい布状スピーカー「ファブリックスピーカー・ポータブル」を発表しました。このスピーカーの最大の特徴は、その携帯性とデザイン性にあります。薄く柔らかい素材で作られ、手軽に持ち運べるだけでなく、壁にタペストリーのように掛けても使用でき、従来のスピーカーとは一線を画す体験を提供します。

寝ながら楽しむ新しい音楽体験

ファブリックスピーカーは、枕やシーツの下に敷設することで、寝ながら音楽を楽しむという全く新しい体験を実現します。従来のスピーカーは音質や使用シーンに限界がありましたが、このポータブルタイプは、音圧が65dBを超える出力を実現し、寝室内での使用でも充分な音質を誇ります。ライフスタイルの変化に合わせた、音楽の楽しみ方の革新と言えるでしょう。

技術革新により実現した新商品

センシアテクノロジーは、「ファブリックスピーカー」の実用化に向けて、長年にわたり研究を重ねてきました。特に産業技術総合研究所において開発されたフレキシブルエレクトロニクス技術を基にしたこのスピーカーは、導電性繊維によって音を生成します。これにより、従来のスピーカーでは実現できなかった薄さと柔軟性を持ち、面全体から音を放出することが可能になりました。

開発の過程で大きな技術的課題と向き合ったセンシアテクノロジーは、小型無線回路を開発し、高電圧が必要な静電スピーカーの駆動を手のひらサイズの重さ100g以下で実現しました。また、安全性にも配慮した電気設計を施し、使用者にとって安心して使えるデバイスを提供します。

縫製技術を用いた新たな製造方法

ファブリックスピーカーの製造には、従来の接着技術から、縫製技術を用いる方法に切り替えました。導電性繊維を始めとした様々な材料が積層されていますが、この新しい方法によって、布本来の柔軟性を生かしつつ、素材の特性を最大限に引き出すことができるようになりました。ユーザーは、これにより自分の好みに合ったさまざまなデザインのスピーカーを手に入れることが可能です。