障害のある若者に寄り添う相模原市の新しい試み
相模原市は、障害のある若者たちに生涯学習の機会を提供するために、「インクルーシブ・プログラム開発事業(さがみはら・学ぶ楽しみ発見プログラム)」という新たな取り組みを始めました。これは、発達障害や知的障害を持つ若者たちに向け、人生や働き方を見つめ直すことを目的とした啓発講座の実施です。
啓発講座の概要
この講座は、特に若者向けに設計されており、8月と9月に開催されます。内容は「人生ってなに?」「働くってなに?」「ずっと学ぶってなに?」といったテーマが扱われ、参加者が自分の未来について深く考える機会となります。普段の学校生活の延長線上で、卒業後の社会人生活についても理解を促進する内容となっています。一部では実際に働きながら学びを楽しむ若者たちが登場し、具体的な経験談を共有する予定です。
講座詳細
1.
第1回講座
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日時: 8月1日(金)午後1時30分~午後4時
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テーマ: 社会人生活準備講座~卒業後の生活準備~
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講師: 梅永雄二氏(早稲田大学教授)、川口信雄氏(株式会社はまリハ顧問)
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場所: 相模女子大学またはオンライン
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対象: 中学生以上の発達障害や知的障害のある若者
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申込期限: 7月24日(木)
2.
第2回講座
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日時: 9月20日(土)午後1時30分~午後4時
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テーマ: 障害者雇用の実際~働く現場のリアルを知る~
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講師: 天野圭子氏(ビーアシスト株式会社大宮事業所長)、川口信雄氏(株式会社はまリハ顧問)
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場所: ウェルネスさがみはら
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対象: 関係者(保護者、教員、支援者)
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申込期限: 9月11日(木)
インクルーシブ・プログラムの意義
インクルーシブ・プログラムという言葉には、全てを含むという意味があり、様々な特性を持つ人々が共に過ごすことが重視されています。このプログラムを通じて、相模原市は発達障害や知的障害のある若者も、社会において自立できるような支援を行っています。学びだけでなく、仲間との交流も大切にしながら多様な価値観を共有していくことを目指しています。
参加者の声とこれからの展望
今後は、啓発講座の他にもワークショップ形式での交流イベントや、セミナーなどを開催し、参加者同士が互いに学び合う場を広げていく予定です。また、相模女子大学の学生との交流を通して、若者たちが自らの可能性を広げることができる環境づくりが進められています。
相模原市の発達障害支援センターでは、障害を持つ方々だけでなく、その家族や周りの人々に向けたフォローアップも行っており、地域全体での支援体制が整っています。これにより、発達障害の理解が広まり、誰もが安心して生活できる地域社会を構築することが目指されています。
このプログラムを通じて、相模原市は障害のある若者に新たな学びの機会を提供するだけでなく、彼らが自分らしく生きる力を育むことを目指しています。興味のある方は、参加申し込みを是非ご検討ください。