ビジネストラベル調査
2017-07-13 17:58:15
セーバージャパンの調査が示すビジネストラベルの現実と課題
セーバージャパンの調査が示すビジネストラベルの現実と課題
近年、ビジネスの国際化が進む中、出張者の視点からビジネストラベルマネジメント(BTM)の実態を明らかにする「海外出張者の実態調査」がセーバージャパンによって発表されました。この調査は、日本国内の大企業に属するビジネスパーソンを対象に、海外出張の予約から帰国後の管理に至るまでの一連の流れを探ることを目的としています。
調査の背景と目的
セーバージャパンは、2013年に日本でのBTMの普及を促進した先駆者として知られています。「BTM元年」と称されるその年から、業務効率化やコスト削減を図る企業にとっての重要性が増してきましたが、今回の調査ではその実態がどの程度浸透しているのかが焦点となっています。
調査結果の概要
1. 指定旅行会社に対する選択肢
調査によれば、78%のビジネスパーソンが会社指定の旅行会社を利用していますが、実際にはその中でも23%の人々が自由に選べる選択肢を持っていることがわかりました。これは、企業による全体的な出張管理が依然として十分ではなく、バラツキが生じていることを示唆しています。
2. 主流の予約方法
海外出張の予約手段としてはメールや電話が主流であり、特に52.5%が旅行会社へのメール依頼を行っていると報告されています。しかしながら、このやりとりは手間がかかるため、効率的な予約方法の導入が求められています。
3. 旅程管理の実態
旅程管理は依然としてアナログな方法が多く、61.5%が旅行会社からの旅程表やエアラインからの予約確認書を持参する一方で、スマートフォンのアプリを使った管理はわずか15%にとどまっています。デジタル化が進む中で、アプリの活用が今後の課題です。
4. 旅行アプリでのニーズ
調査では、旅行関連アプリに求める機能として、フライトチェックインやステータス確認が55.5%で最も多く、その他の機能も高いニーズが示されました。モバイル端末の活用による新たな価値提供が期待されています。
5. 危機管理に関する意識
特に海外出張時の危機管理に関するニーズの高まりが見られました。GPS機能を用いた所在追跡については賛成と反対の意見がほぼ拮抗しており、企業には出張者の意向を考慮した対応が求められています。
調査の意義とまとめ
セーバー日本支社の中里秀夫社長は、調査結果を受けて「日本市場においてBTMの基本的な概念の浸透には、特に業務効率化やデータ活用、危機管理の分野においてさらなる改善の余地がある」と述べています。今後、セーバーはBTM関連ツールの市場浸透を図り、日本の出張者がより快適で効率的な出張を行えるよう、サポートを強化していく方針です。
この調査は、出張者の声をもとに日本におけるBTMの未来を切り開くための貴重なデータを提供しています。関連ツールの進化がどのように出張者の体験を改善するかに注目が集まっています。
会社情報
- 会社名
-
セーバートラベルネットワーク
- 住所
- 東京都港区赤坂2-17-7赤坂溜池タワー4階
- 電話番号
-
03-6893-7270