不登校の中高生たちがいちご狩り体験
2025年2月26日から28日、熊本学習支援センターが主催した「春の卒業旅行」が開催されました。このイベントは、不登校やひきこもりの小中高生を対象にしたもので、参加したのは15名の生徒たちです。2泊3日の間、彼らは交流を深めながら様々なアクティビティを体験しました。
大分県と阿蘇での活動
初日は大分県のアフリカンサファリを訪れ、動物たちと触れ合うことから始まりました。翌日は城島高原遊園地で遊び、仲間たちと楽しい時間を過ごしました。特に遊園地では、メリーゴーランドやジェットコースターに乗る中で、「隣に座っていい?」と声を掛け合うシーンが見られました。最初は緊張していた生徒たちも、次第に互いにリラックスし、笑顔が増えていきました。
いちご狩りの思い出
3日目、いちご狩りが行われる阿蘇健康農園へと向かいました。これはセンター初の試みで、生徒たちは興奮気味。入園後は「3人で100個いちごを食べる!」と気合を入れる子どもたちや、家族へのお土産を考えながら楽しむ姿が見受けられました。
面白いことに、いちご狩り中には「この上の部分が割れているいちごが美味しいよ」と、仲間に美味しいイチゴの見分け方を教えてあげる生徒も現れました。仲間への思いやりが感じられる、微笑ましい光景でした。
体験を通しての成長
卒業旅行を終えた後、参加した生徒たちからはこんな感想が寄せられました。「キャンプに参加しないとできないことたくさん体験できた!」や「他の生徒と交流できて良かった」と、彼らの心が温かくなる瞬間がたくさんあったようです。また、いちご狩りでは「こんな形のいちごが美味しいとみんなに教え合ったのが楽しかった」との声もあり、さまざまな体験を通じて成長を実感している様子が伺えました。
未来への展望
2023年度の熊本県における不登校生徒数は5,848人に達し、年々増加しています。このような背景を踏まえ、熊本学習支援センターは2015年の設立以来、不登校やひきこもりの子どもたちとその家族を支援する活動を行っています。
今後も不登校の子どもたちが体験する機会を提供し、心身の活性化を目指した様々なイベントを企画しています。貴重な体験を通じて、彼らが社会に一歩踏み出せるようなサポートを今後も続けていきます。
この取り組みが、少しでも多くの子どもたちに希望を届けることを願っています。