DMM TVがStarlinkとAWSを活用しポーカー大会をライブ配信！新たな配信技術の挑戦

DMM TVが実現した最新ライブ配信技術

DMMが運営する「DMM TV」が2024年の世界最大級ポーカー大会「WSOP 2024」のメインイベントをライブ配信。大手国内配信事業者として初めて、Starlink回線とAWS Elemental Linkを使用し、海外から商用ライブ配信に成功しました。この試みは、既存の配信基盤を有効活用しつつも、コストと効率を最大限に考慮したものです。

ライブ配信の背景と技術的な挑戦

今回の配信は、2024年7月4日から18日まで行われ、合計135時間以上にわたってライブ映像が届けられました。一般的に海外からのライブ配信は、高コストの専用回線が必要とされますが、DMMではAWSを利用した映像伝送システムを構築することでコストを大幅に削減。

DMM TVは、インターネット映像伝送におけるパケットロスや映像の乱れなど、ライブ配信にとって致命的な要因を解決するために様々な工夫を凝らしました。特に長距離の映像伝送は、ネットワークの質が視聴体験に大きく影響するため、慎重な設計が求められました。

AWS Elemental LinkとStarlinkの活用

配信では、AWS Elemental Link HDをエンコードデバイスとして使用。軽量で携帯性が高く、現場での設定が簡単です。このような利点を活かし、現場で混雑するネットワーク環境でも対策を打ち、視聴者に安定した映像を提供しました。

特に注目すべきは、Starlink回線の採用です。海外拠点の環境では、複数の回線を確保することが難しく、安定性に課題が多い中で、Starlinkの利用が重要な役割を果たしました。30分ごとに発生するうっすらとした画面のチラつきはあったものの、全体的には安定した映像を提供できた点が評価されています。

この技術によって、DMM TVはこれまで実現が難しかった海外拠点からの商用ライブ配信を、コストを抑えながら継続的に行うことができるようになりました。