フィリピン・トンド地区の大火災に迫る
2025年9月13日、フィリピン・トンド地区で発生した大規模な火災が、地域住民に計り知れない影響を与えています。この火災により、2,000世帯以上、約8,000人が被害を受けました。特に、認定NPO法人アクセスの奨学生家庭の4世帯が自宅を全焼するという痛ましい結果となっています。
火災の発生とその影響
火災は9月13日深夜から14日未明にかけて発生し、密集した住宅地で瞬く間に広がりました。ハッピーランド地区全域とヘルピング地区の一部が犠牲になり、2,184世帯が被災しました。幸いにも死亡者や行方不明者は報告されていないものの、多くの被災者が衣食住のすべてを失い、厳しい生活を強いられています。特に、被災した家屋の多くは木造であり、火の勢いを抑えることができませんでした。
被災者の現状と支援の必要性
発生から約3週間が経過し、避難所として使用されていた学校やバスケットボールコートは閉鎖されています。多くの被災住民は自宅の焼け跡に戻り、テントを張って生活しています。社会福祉開発省からは発災直後に食料や寝具、衛生キットが提供されましたが、現金支給については未だ5,000ペソしか届いていないという現状です。さらに多くの被災者は、復興活動に向けた材料の不足や学用品の確保に困っているため、地域のさまざまな支援が求められています。
アクセスの支援活動
認定NPO法人アクセスは、被災者の支援に力を入れています。以下のような具体的な支援計画を立てています。
1.
奨学生家庭への支援:被災した奨学金受給家庭4世帯に対し、現金(1世帯あたり7,680ペソ)と学用品(同2,320ペソ相当)を提供。
2.
元奨学生や地域住民への支援:学用品を必要とする人数を調査中です。
3.
その他の被災者への支援:衣料品や食料品の提供(総額4,000ペソ相当)を予定しています。
これらの支援には約16万円の費用が見込まれています。特に直接支援に関しては在フィリピン日系企業「Prudencial Employment Agency」からの寄付により実施が可能になる見通しです。
緊急募金の開始
アクセスは「トンド地区火災 緊急救援募金」を開始しました。目標額は5万円(約19,000ペソ)で、オンライン寄付や寄付付きグッズの購入を通じて募金を集めています。いくつかの寄付付きグッズも提供されており、オリジナルタオルやキャラクター缶バッジを販売中です。詳細は公式ウェブサイト(
こちら)でご確認ください。
組織の思いと今後の展望
アクセスの代表理事は、火災被災者の心情を考えると胸が痛むとしており、日本やフィリピンのコミュニティが力になりたいと考える気持ちがあることを確信しています。被災した後も支援を受けられるよう、10年以上築いてきた信頼関係をもとに、必要な援助が行えるよう努めています。
お問い合わせ
住所:〒612-0029 京都市伏見区深草西浦町8丁目85-4
組織名:認定NPO法人アクセス
電話番号:075-643-7232
Email:
[email protected]
Web:
https://access-jp.org