新しい触れ合いの場「Campus Connect」
特定非営利活動法人のichihimeは、全国の中学・高校向けに新たな交流プログラム「Campus Connect」を開始しました。女子中高生が難関大学のキャンパスを直接訪れ、大勢の女性大学生と交流する貴重な機会を提供し、彼女たちの進路選択に新たな視点を加えることを目指しています。東京大学との初回交流会が広島女学院中学高等学校で行われ、女子学生たちが大学生という実際のロールモデルとのつながりを得ました。
プログラムの背景と必要性
現在の日本では、大学進学率に性別による大きな差がない一方で、特に難関大学への進学において女性の割合が依然として低く留まるといった課題があります。東京大学では学部入学者のうち女性が占める割合が約21%と低く、これは多様な進路について知り得る機会や自身の可能性を信じることの難しさに起因しています。これらの背景により、興味や才能を持ちながらも進学や挑戦の機会を逃してしまう女子中高生が少なくないのです。
ichihimeは、このような状況を改善するための活動を進めてきました。これまでもオンラインコミュニティ「Icho Lab」を通じて彼女たちに自らの興味を信じさせ、挑戦を後押しする環境を作り続けてきました。そしてこのたび新しく始まった「Campus Connect」は、学校の現場にも取り組みを拡大し、女子中高生が大学生との交流を通じて自分の将来を主体的に描く機会を提供するものです。
「ichihime Campus Connect」の具体的な内容
実施内容と対象
プログラムでは、難関大学のキャンパスツアーや、大学生との交流会・講演・ワークショップを行います。対面またはオンライン形式で、各学校の要望に応じたプログラムを実施することが可能です。全国の中学・高校が対象であり、興味のある学校はichihimeのウェブサイトを通じて申し込むことができます。
広島女学院での交流会の様子
9月14日に行われた東京大学での交流会では、22名の広島女学院中学高等学校の学生が参加しました。このプログラムは生徒の進路選択を促進するために設計されており、パネルディスカッションやグループトークなどを通じ、実際に大学生の経験や勉強法について直接学ぶことができました。参加者たちは、実際の大学生からのアドバイスを聞くことにより、自らの進路に対する興味や具体的なビジョンを持つきっかけを得たと喜びの声を寄せていました。
参加者の感想
参加した生徒の一人は、「東大が身近に感じられた」と語り、自分の成績を見て勝手に諦めていたけれど、目指してみようという気持ちが湧いてきたと振り返りました。別の生徒からは、努力によって変われること信じれるようになったという感想も聞かれました。さらに、東大生が皆努力の上で進学していることがわかり、「天才だけでなく努力も重要だ」と感じたことが、彼女たちの心を動かしたようです。
未来へ向けた取り組み
このような交流プログラムを通じて、女子中高生が自分の興味に基づいた進路選択を行える社会の実現を目指しています。少人数のグループでの交流が行われ、十分に東大生と対話できることが良い体験になるよう工夫されています。今後も「Campus Connect」を通じて、広島だけでなく、全国へとこの活動が広がることが期待されています。
最後に
特定非営利活動法人ichihimeの理事長である榊原華帆氏も、ジェンダーギャップを無くすための中高生への進路支援を重要視し、自らの未来を自在に描き、挑戦する社会の実現に努めています。公式サイトを通じて、興味のある学校はぜひ申し込みを検討してほしいです。