港区でドローンによる緊急物資輸送プロジェクトが始動
2024年11月20日、東京都港区役所において、『みなと新技術チャレンジ提案制度』の一環として、株式会社ハミングバードの「ドローンによる緊急物資輸送」プロジェクトが正式に採択され、清家愛港区長と株式会社ハミングバードの代表取締役、鈴木伸彦との間で協定締結が行われました。この取り組みは、災害時に孤立する可能性がある台場地域において、迅速かつ安全な物資輸送を実現することを目指しています。
災害時における輸送手段の重要性
2024年元日に発生した能登半島地震では、交通網が寸断され、孤立した集落が多数現れました。このような状況が都心でも起こり得る中、港区の台場地域では、特に高層ビルが密集するため、迅速な支援が求められています。レインボーブリッジやゆりかもめが利用できない場合でも、被災状況の確認や医療品などの緊急物資を素早く届ける手段が必要です。
ドローンによる輸送の実証実験
ハミングバードは、ドローンによる緊急物資輸送の実証実験を実施し、陸上交通に依存しない新たな輸送手段を確保します。実際の飛行では、決められたルートに従い、有人機との調整を行いながら、安全な環境下で作業を進めます。具体的には、自動空撮機と物資輸送専用のドローンを交互に使用し、まず上空から被災状況を確認。その後、適切なルートを選定して物資を運びます。
目指すべき未来
このプロジェクトを通じて、ハミングバードはドローンの具体的な活用方法を示し、「レベル4飛行」と呼ばれる無人地帯での目視外の飛行が持つ重要性を誇示します。この成功が将来的なドローンによる物資輸送の確立に寄与することを期待しています。
みなと新技術チャレンジ提案制度とは
港区では、地域の課題解決に向けた新技術を積極的に取り入れるための制度として、みなと新技術チャレンジ提案制度を設置しました。これにより、民間事業者と連携し革新的な実証実験を行うことで行政サービスの質向上を図るとともに、地域の活性化を目指しています。港区が採択したプロジェクトは、行政からのサポートを受けて実現に向け進められます。
ハミングバードの紹介
株式会社ハミングバードは、ドローンスクール東京を運営し、ドローンを利用した事業の可能性を広げています。日本初の商業施設内ドローンスクールとして設立後、全国に展開し、5,000人以上の卒業生を輩出しています。特に防災活動に力を入れており、東京都の自治体と合同で災害協定を結び、定期的な防災訓練を実施しています。
この新たな取り組みが、港区民の安心と安全を確保する一助となることを期待しています。