万博で保冷輸送実証
2025-05-29 13:23:22

タイガー魔法瓶の新技術、万博で保冷輸送を革新する未来の実証

2025年5月27日、大阪・関西万博の会場内で新たな物流ソリューションが始まりました。タイガー魔法瓶株式会社は、同社が開発した「ステンレス密封真空断熱パネル」(TIVIP)を搭載したリーファーコンテナや保冷ボックスを初めて披露しました。これにより、食品や医薬品など多様な分野における温度管理の新たな道が開かれています。

この新しい製品は、日本通運株式会社や岐阜プラスチック工業株式会社との共同開発によるもので、物流業界が直面している温度管理問題やエネルギー効率の向上に貢献することを目的にしています。実際、万博の運用開始にあたり、輸送中の温度データの取得と分析も行われる予定で、これによって今後の製品化に向けた検証がなされていく予定です。

取材会には、実際に新開発の保冷輸送器材を手がけた関係者が一堂に会し、各社は自社の技術とその特長、今後の展望について熱心に説明しました。

物流業界の課題



日本通運の藏田隆典氏は、コロナ禍以降のEC市場の急成長に伴う宅配需要の増加や、小口配送の効率化が求められている現状を説明しました。また、ドライバー不足なども課題として挙げ、業務効率化を図るための自動化や、サステナビリティへの対応を進めていることを強調しました。

次世代断熱技術の実績



タイガー魔法瓶の南村紀史氏は、同社が100年にわたって培った真空断熱技術を基に開発したTIVIPの特長を紹介しました。このパネルは、従来の素材にはない高断熱性と不燃性を兼ね備えており、長期間にわたり優れた性能を維持することができます。今後はこの技術を物流だけでなく、建築分野にも応用し、省エネと安全性、リサイクル性の向上を目指すとのことです。

具現化される未来の物流



岐阜プラスチック工業の岩井真人氏は、同社が開発した軽量・高強度の樹脂製ハニカムパネル「テクセル」の特性を紹介しました。これは、自動車や家具など多くの分野で広く利用されており、物流資材としても注目されています。これらの技術が組み合わさることで、新しい物流体制の確立が期待されています。

万博での実証実験



万博では、保冷輸送器材が提供され、温度管理が求められる食品や飲料、土産物の輸送に活用されます。輸送中も温度データを管理し、夏の高温や冬の低温に対応し、さまざまな分野への展開が見込まれています。2026年度の商品化も視野に入れ、さらなる技術開発が進められています。

最先端技術の展示



タイガー魔法瓶は、2025年10月7日から10月13日までの期間中、万博内でTIVIPの技術を展示する予定です。この取り組みは、地球温暖化対策やカーボンニュートラルの実現に向けた最先端技術の開発としても位置付けられています。

2025年を迎える大阪・関西万博において、タイガー魔法瓶の開発した次世代の保冷輸送技術がどのように使われるのか、注目が集まっています。そして、これらの技術が未来の物流業界にどのような影響を与えるか、期待が膨らみます。


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会社情報

会社名
タイガー魔法瓶株式会社
住所
大阪府門真市速見町3番1号
電話番号

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