社会の窮屈さから解放される!大人の楽しみ方が変わる新時代の潮流
2025年9月2日、リサーチおよびプランニングを行うQO株式会社が、生活者向けのトレンドレポート「生活者見立て通信#012」を発表しました。このレポートでは、大人たちが再び子どものころの楽しみを追求する「キダルト」という概念が特集されています。キダルトとは「子ども(kid)」と「大人(adult)」を組み合わせた造語で、子供のような遊び心を持ち続ける大人を指します。特に、30代から40代の世代が中心となっており、彼らは昔好きだった玩具やゲーム、模型などに再び夢中になる傾向が見られます。
キダルトの台頭と背景
近年、個人の選択を重んじる社会的な流れが強まってきました。博報堂が実施した調査によると、「仕事さえきちんとしていれば、どんな服装でも良いと思う」と答えた人の割合が41.2%に達したとのこと。これは過去最高の数字です。このような同調圧力から解放されつつある現代の大人たちは、自己の価値観を大事にしつつも、仕事や家庭の役割以上の楽しみを見つけるようになっています。
市場の数字を見ても、少子化に伴い子ども向けの玩具市場は縮小すると思われる中、実は逆に成長を続けています。近年のデータでは、日本の玩具市場が4年連続で拡大しており、特に大人が玩具に対する興味を持つことで推進されています。この「キダルト」の現象は、自由に楽しむことを大切にする大人たちにとっての新たな需要が生まれていることを示しています。
新たな価値観へのシフト
QOのプランナーは、これらの動向を背景にしたインサイトを分析し、現代社会では「自分自身の欲求に正直に生きること」が重要視されていると見ています。かつての「優等生」が求められる時代は過ぎ去り、今や「自分本位でわがままに楽しむ」ことが求められる時代へとシフトしています。これに伴い、大人向けの子どもコンテンツやリカちゃん人形、シルバニアファミリーなど、昔懐かしいものが新たに大人たちの心をつかむ商品として注目を浴びています。
検証調査によると、「子ども時代に好きだったことを、大人になってからも思う存分楽しめることが嬉しい」と回答した人は68.8%に達し、特にZ世代における共感度は60.8%と言われています。このことは、大人になっても楽しむことが重要であるという意識が浸透していることを示しています。これからの時代において、個々が自分を表現し、楽しむためのストラテジーが求められているのです。
まとめ
今回のレポートを通じて、QOのプランナーたちは、社会が変化する過程において「自分らしさ」を大切にし、自由に楽しむ生き方がこれからの大人の魅力となることを確信しています。「少し尖った大人のあり方」が広がる中で、人々は多様な価値観を受け入れつつ、新たな挑戦や楽しみを求め続けています。それこそが、現代の社会に必要な心の自由を促す核心ではないでしょうか。今こそ、私たちみんなが子ども時代を思い返し、新たな楽しみを見つける時です。
生活者見立て通信の詳細については、以下のリンクからアクセスできます。詳細をぜひご覧ください。
生活者見立て通信#012「脱・優等生|社会の窮屈さを取りはらう粋な大人の“エゴ”イズム」(PDF)
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