2025年育児・介護休業法改正に伴う実態調査
2025年10月、育児・介護休業法が改正され、企業には育児期の従業員に柔軟な働き方を提供することが義務付けられました。これに伴い、アラカルト型人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」を運営する株式会社エフアンドエムが実施した調査は、多くの注目を集めています。
調査の概要
この調査は、日本全国の従業員数100名以上の企業を対象に行われ、人事担当者206名と従業員408名からの有効回答が得られました。調査の期間は2025年10月10日から14日で、育児・介護休業法改正に対する企業の対応状況と従業員のニーズの実態を分析しました。
主な調査結果
1. 法改正への対応状況
結果として、調査に回答した企業の65%が育児・介護休業法改正への対応を「完了」とし、35%は現在「準備中」と回答しています。特に、企業規模による違いは見られず、多くの企業が運用上の課題に直面していることが明らかになりました。現場運用における「要員不足」や「業務分担の難しさ」が、制度整備を進める上での大きな障壁となって指摘されています。
2. 働き方のニーズの多様化
人事担当者が「柔軟な働き方」として重視したのは、主に「始業時刻の変更(84%)」と「短時間勤務(75%)」でしたが、従業員は「テレワーク(44%)」や「休暇付与(41%)」など多様な要求を持っていることが分かりました。企業側が制度整備に集中しているのに対し、従業員は生活スタイルの変化に応じた選択肢の幅広いニーズを持っていることが明確になりました。
3. 減収を受け入れる意向
さらに注目すべきは、残業を免除されることを望む層の約4割が「給与の減少も受け入れる」と答えたことです。このような回答の背景には、家庭や育児の優先、さらにはワークライフバランスの重要性が根底にあることが伺えました。
課題と今後の展望
調査結果から見えてきたのは、柔軟な働き方の実現には、企業の視点だけでなく、従業員一人一人のライフスタイルを反映した制度設計が必要であるということです。企業は制度を整えるだけでなく、個々の従業員の生活背景や価値観を理解し、それに応じた支援が求められています。今後、企業は「多数派の満足」を追求するだけでなく、少数派の切実なニーズにどう応えるかが大きな課題となるでしょう。
まとめ
育児・介護休業法の改正は、働く親世代のライフスタイルに大きな影響を与えるものであり、多様な働き方を支えるためには制度の整備に加え、現場での具体的な運用体制の構築が必要です。企業は柔軟な働き方を実現するために、働く人々のリアルな声に耳を傾け、柔軟な制度設計が求められる時代が訪れているのです。