九州電力グループが描くエネルギーの未来
九電みらいエナジー株式会社(以下、九電みらいエナジー)は、長崎県大村市にある大村メガソーラー第4発電所に新たに蓄電システムを併設する計画を発表しました。このプロジェクトは、株式会社パワーエックス(東京都)とニシム電子工業株式会社(福岡県)との協力により実現されます。この取り組みは、再生可能エネルギーをより有効に活用するための重要な一歩として注目されています。
蓄電システムの概要
設置される蓄電システムは、パワーエックスが提供する容量8,226kWhの蓄電池(公称値)と、ニシム電子工業が開発したエネルギーマネジメントシステム「TAMERBA EMS」で構成されています。これにより、太陽光発電による電力を日中に蓄電し、夕方や夜間のピーク時に電力供給をすることが可能となります。この仕組みは、発電量が天候によって変動しやすい再生可能エネルギーの特性を最大限に活かすものです。
また、発電事業者にとっては、出力抑制による売電収入の減少を防ぐことができ、より安定的な収益を見込むことができます。九電みらいエナジーはこの蓄電システムの導入により、固定価格買取制度(FIT)から、フィード・イン・プレミアム(FIP)制度への変更も計画しています。これによって、より効率的かつ持続可能なエネルギー運用が期待されます。
プロジェクトの意義
本プロジェクトは、資源エネルギー庁の再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業に採択されており、九電みらいエナジーは社会全体での再生可能エネルギーの活用を推進しています。また、取り扱う蓄電池やEMSはすべて国産であり、品質が保証されています。
新たな蓄電システムの設置により、九電みらいエナジーはより一層の効率化を図るとともに、地域社会にも貢献できるエネルギーの供給を目指します。
企業連携が生む未来
今後もパワーエックスとニシム電子工業は、「Mega Power」と「TAMERBA EMS」を通じて再生可能エネルギーの普及を進め、太陽光発電所の併設型蓄電システムの導入を促進していく計画です。このような企業間の連携は、持続可能なエネルギー社会の実現に向けて欠かせないものです。
■大村メガソーラー第4発電所内蓄電システム概要
- - 設置場所:長崎県大村市寿古町
- - 運転開始:2025年度
- - 建設工事会社:株式会社九南
- - 蓄電容量:8,226kWh[公称値](蓄電池出力:1,990kW)
- - システム特長:国産メーカーによる全ての設備が導入され、システムの監視・点検・保守対応もワンストップで提供されます。