『国鉄鋼製客車 Ⅰ』が17年の時を経て復刊されます。この書籍は、昭和2年から昭和30年代にかけて登場した国鉄の鋼製客車を扱ったもので、過去に人気を博した名作です。
この復刊に至る背景には、「書泉と、10冊」という企画が存在します。この取り組みは、既に入手困難な名著を再出版し、読者に届けることを目的としています。過去の人気タイトルに新たな命を吹き込むこのプロジェクトの第2シーズンにおいて、鉄道ジャンルから選ばれたのが『国鉄鋼製客車 Ⅰ』です。著者の岡田誠一氏は、鉄道車両の発達を研究し、鉄道ファンだけでなく広く一般にも響く内容を提供していました。
本書では、国鉄の鋼製客車を形式ごとに整理し、豊富な写真や形式図と共に解説しています。日本の鉄道史における重要な一部をなす彼らの存在感を感じられ、歴史的な視点からの再評価が求められます。客車は古くから旅客輸送の中心的な役割を果たしてきましたが、一般的に改造や変更が行われ、多様に姿を変えてきたため、その分類は複雑であったようです。本書は、その複雑さに対処しながらも、分かりやすくまとめた貴重な資料となっています。
また、特典としてついてくるCD『旧型客車ONDIGITAL』では、1986年にデジタル録音された旧型客車の音風景が収録されています。当時のリアルな音を再現し、古き良き時代の鉄道の雰囲気を感じることができます。
予約開始は7月31日(木)で、締切は9月15日(月)。お届けはその後の9月16日(火)以降を予定しています。今回の復刊も書泉と芳林堂書店限定で販売され、書籍のみの『通常版』と特典付きの『有償特典版』が用意されています。
鉄道に興味がある方、岡田誠一氏の理念に感銘を受けた方など、多くの鉄道ファンにとって必携の一冊と言えるでしょう。さらに、続編『国鉄鋼製客車Ⅱ』も2025年10月に発売予定で、こちらも期待が高まります。このプロジェクトを通じて、過去の名作を再評価し、多くの人にその魅力を伝えていけることを願っています。