鹿児島発!ANA Cargoとエニキャリの革新物流ネットワーク構築
2023年、鹿児島県は新たな物流ネットワークの構築を発表しました。主導するのは、ANA Cargo、エニキャリ、そして朝日新聞社の三社。これらの企業は、国土交通省が公募した事業に選ばれ、地域の物流問題を解決するための協議会を設立しました。その名も「航空貨物幹線及び地域配送網構築推進協議会」です。物流業界が直面する課題に立ち向かうべく、さまざまな取り組みを始めることになりました。
国内物流の現況と課題
物流業界では、2020年代の始まりに、高齢化や労働力不足が深刻化しており、2030年までに輸送能力の大幅な減少が懸念されています。この「物流の2030年問題」は、多くの日本の企業や生産者にとって重大な脅威となっています。長距離の幹線輸送が特に影響を受けることが予想され、トラック輸送を依存しているため、配送リードタイムの延長や輸送能力の低下が懸念されています。
協議会の目的と取り組み
この協議会では、「航空貨物便の空きスペース活用」と「地域の配送リソースを活かした新たな物流手法」の構築を目的としています。具体的には、鹿児島から東京への航空貨物幹線を設け、新聞社が持つ地域密着型の配送網やエニキャリの先進的な配送管理システムを活用することで、新たな物流の促進を図ります。
事業の具体的なポイント
1.
航空と陸送のハイブリッド輸送:ANA Cargoの国際的な航空輸送網と、地域密着型の配送網の連携によってトラック輸送を補完します。
2.
空きスペースの可視化とシェアリング:エニキャリが提供する管理システムによって、航空機やトラックの空きスペースを最大限に活用します。
3.
当日配送の実現:従来数日かかっていた配送を航空便に切り替え、迅速に新鮮な農産物や海産物を消費地に届けます。
想定される効果
この新たな取り組みにより、既存の物流リソースを有効活用することで、10%以上の配送コスト削減が期待されています。また、地方産品の鮮度を保ちながら広範な販路へと送り出すことができるため、地域経済の活性化にも寄与するでしょう。
各社の役割
- - 鹿児島県:地域荷主(生産者や地元企業)のニーズを検証。
- - ANA Cargo:航空貨物便を提供し、空きスペースの活用を進めます。
- - エニキャリ:配送管理システムの提供やローカル配送網の構築を担当。
- - 朝日新聞社:地域配送網の提供、新聞配送リソースの活用を行います。
今後の展望
今後、具体的なサービスの検証や必要なニーズの掘り起こし、オペレーションの確立を進める予定です。業界の壁を超えた連携によって持続可能な物流インフラが構築され、2030年問題の解決と地域の経済活性化に貢献します。このような新しい取り組みが、日本の未来の物流業界を変革する大きな一歩となることが期待されています。