鰻専門店『鰻の成瀬』と対話AIプラットフォーム『アイブリー』のコラボ
2023年、鰻専門店『鰻の成瀬』が、株式会社IVRyの対話AIプラットフォーム『アイブリー』を活用し、テイクアウト注文の自動化を目指す実証実験を開始しました。この取り組みは、飲食店のオペレーションを効率化し、顧客満足度を向上させることを目的としており、注目が集まっています。
背景と課題
『鰻の成瀬』は高品質な鰻をリーズナブルに提供する業態で、特に高齢者など電話での注文を好む顧客層が多いことから、電話対応にかかる負担が大きな問題となっていました。日本の飲食業界において、人手不足は深刻化しており、テイクアウト需要が高まる中での電話対応が、スタッフの作業を物理的に中断させる要因となっていました。
実際、帝国データバンクによると、飲食店の59.1%が人手不足を感じており、オペレーションの効率化が求められています。『鰻の成瀬』でも、ピーク時の電話対応が業務の負荷を高め、結果的に顧客へのサービスを圧迫していました。これらの課題を克服するため、AIの導入が求められていました。
実証実験の概要
今回の実証実験では、顧客が『鰻の成瀬』に電話をかけると、アイブリーが自動的に対話を開始して、テイクアウト用のメニュー紹介や注文内容のヒアリングを行います。AIが明確にオプションや受取時間、氏名などの情報を入力し、これを“テイクイーツ”へと連携するというシステムが構築されています。
このプロジェクトのポイントは、次の3つの課題解決を目指していることです。
1.
業務負荷の解消: ピーク時には数分おきに電話がかかってきて、スタッフはその都度手を止めなければなりませんでした。AIが電話応対を担当することにより、スタッフは調理や接客に専念できるようになります。
2.
営業時間外の機会損失の防止: AIが24時間365日体制で注文を受け付けるため、営業時間外やピーク時でも売上の最大化が図れる環境が整います。これにより従来取りきれなかった売上機会を確保できます。
3.
ヒューマンエラーの削減: 口頭での伝達ミスや予約ミスによる食材ロスを減少させるため、AIが正確にデータを収集し、これを直接“テイクイーツ”に連携する仕組みを採用しています。
参加者の声
Pafit株式会社の代表取締役、佐藤里奈氏は、「これまで電話対応に追われていた現場の負担を大幅に軽減でき、サービスの質を向上させることができると期待しています」と述べています。
また、IVRyの代表取締役CEO、奥西亮賀氏も「人手不足が進む中、店舗スタッフが本来の顧客対応に集中できる環境を整え、新しいスタンダードを創造することが目標です」と語っています。
最後に
この実証実験を通じて、『鰻の成瀬』がテイクアウト注文の新しい形を構築し、飲食業界全体の効率化に寄与することが期待されています。今後、「アイブリー」がどのように発展していくのか、またこの取り組みが他店に与える影響にも注目したいところです。