スパイスファクトリー、新CDO就任の背景と意義
デジタル・トランスフォーメーションを推進するスパイスファクトリー株式会社が、2026年1月1日付で本村章を執行役員CDO(最高デザイン責任者)に迎えることを発表しました。この決定によって、同社はサービスデザインとデザイン・イネーブルメントの戦略を一層強化し、特に企業や行政向けのサービス価値を持続的に向上させる取り組みを加速します。
CDO設置の背景
最近では、生成AIの進化やデジタルサービスの複雑化により、顧客体験(CX)が企業戦略の中心に置かれるようになっています。Adobeの調査によれば、顧客の71%が企業にパーソナライズされた体験を期待しているにもかかわらず、それに応じられる企業は僅か34%とのこと。このギャップは、企業にとって大きな課題です。これを受けて、スパイスファクトリーは「顧客体験」の向上だけでなく、企業や行政が自らサービスを改善できるように、デザイン実践能力を育成することに力を入れています。
デザイン・イネーブルメントの重要性
当社は、単にデザインの向上に焦点を当てるだけでなく、組織全体のデザイン能力を強化することに注力し、最終的には社会全体の課題解決へとつなげています。顧客体験の向上はもちろん、デザインを通じて様々な業界の変革を導くことが求められています。新たに設置されたCDOの役割は、この実践を経営レベルで推進し、デザインの力で社会課題に貢献することです。
本村章の経歴とビジョン
本村章は、アメリカでコミュニケーションデザインを学び、サンフランシスコのDubberly Design Officeで様々な国際プロジェクトに参加。その後、日本に帰国し、デザイン組織の立ち上げや事業成長に貢献してきました。多業界での豊富な経験を活かし、次期CDOとして新たな挑戦に臨みます。彼は、生成AIとデジタル化の進展により個人の生産性が向上したとしながらも、「変革には熱量が必要」と強調。デザインは専門職に限らず、誰もが価値を創造できる仕組みを築くことが使命だと述べました。
今後の取り組み
2026年2月5日、東京都内で「公共・金融・デザイン」をテーマにしたイベントも予定されています。このイベントでは、デザインの力を活用して社会問題やビジネス課題を解決するための具体的なアプローチが議論される見込みです。詳細は追って発表されるとのこと。
結論
スパイスファクトリーは、デザインを鍵により良い社会の構築を目指しています。本村章のCDO就任により、デザインの力で顧客体験を向上させ、同時に持続的な価値創造を促進することで、業界のリーダーとしての地位をさらに強固にしていくことでしょう。デザインが新たなイノベーションを引き起こす時代、スパイスファクトリーの動向に注目です。