早坂亮輔監督が描く、愛と痛みの物語『恋は怪獣。』
最近、FILMOQ株式会社が企画した長編映画『恋は怪獣。』(英題:Love is a MONSTER)が、韓国の第29回富川国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)内のマーケット「NAFF It Project」に正式に選出されました。本作の監督であり脚本を手掛けるのは、静かな中にも痛烈な物語が特徴の早坂亮輔監督です。
映画のテーマとインスピレーション
『恋は怪獣。』はいわゆるボディホラーとロマンスを融合させた作品で、扱うテーマこそが非常にユニークです。この映画が描くのは、深い愛情の中の苦しみや、自らを壊してしまうほどの感情です。「好きすぎて、食べてしまいたい」という衝動が、主人公の身体を変貌させ、彼女が「怪獣」になっていく様子がテーマになっています。
モモという名の主人公は、誰にも愛されずに過ごしてきた女性です。彼女が初めて他者に「見られた」と感じたとき、その感情は暴走し、相手の著作を“食べる”という衝動に駆られます。これは彼女なりの「つながりたい」という叫びでもあり、愛とは何かを問いかける要素が詰まっています。
作品のあらすじ
モモは東京のラブホテルで清掃員として働いています。彼女はある日、創作をやめた作家・風間との出会いをきっかけに彼に対する恋情を抱きます。しかし、彼女の思いは届かず、ついには衝動的に彼の小説原稿を食べてしまいます。その行為によってモモの身体に変化が現れ、彼は彼女のこの変化に魅了され、再び物語を書き始めます。
彼との関係は、彼女が食べ続けることで形成されていきます。モモは愛されなかった過去を経て、「怪獣」としての自分が完成してしまうのです。これはまさに愛の形の一つなのです。
監督の思い
早坂監督は、静かでありながらも苦しい感情を映像で描いてきたことで知られています。本作でも彼は「愛されなかったこと」で変わっていく女性の姿を通じて、誰でも経験する感情への寄り添いを意図しています。彼女が叫ばず、感情が身体に表れる様子を描くことで、より深く観客の心に響く映像体験を目指しています。
映画の詳細
『恋は怪獣。』はボディホラーとロマンスが融合した作品で、80〜90分の長編映画です。東京都内のラブホテルを主な撮影地とし、特殊メイクを用いたハイブリッドな演出が特徴です。2026年末の完成を目指しており、現在は国際共同製作パートナーの募集を行っています。出資やポスプロ、海外配給のパートナーとも連携を図っています。
映画制作に関するお問い合わせは、FILMOQ株式会社の公式サイトまたはメールにて受け付けています。早坂監督の独特な視点が詰まったこの作品が、一人でも多くの観客に届くことを願っています。