女医と医療業界でのキャリア形成を描いた新刊が発売
2023年7月18日、医療界に生きる女性が抱えるキャリア形成の課題にスポットを当てた書籍『女医 看護師 医療事務医療業界で選ばれる人、選ばれない人』が発刊されました。著者の武田桃子医師は、結婚や妊娠、出産という女性特有のライフイベントが、いかに業界でのキャリアに影響を及ぼすかを描写し、卵子凍結の考え方を提案しています。
直面する悩みと選択肢
女性医師は、専門医資格を取得するためには30代を過ぎてからが多く、結婚や出産との両立が大きな試練となります。総務省の調査によれば、女性の正規雇用比率は25歳から29歳で59.7%を記録するものの、30代以降は非正規雇用に移行する傾向が見られます。これは、出産を機に退職したり、育児をしながら非正規雇用で働く方が増加しているからです。
女医の世界でも同様の課題が存在し、出産後に戻ると勤務時間が短縮され、給料が減少するジレンマに直面することが多いです。武田医師は、こうした現状を打破する一手として、卵子凍結をすすめています。自身の経験も踏まえ、子供を持つ可能性を保つために必要な選択であると強調しています。
通院とキャリアの両立
武田医師は、父から引き継いだクリニックでの実績を持ちながら、2人の子供を育てています。彼女は医師としての責務を果たしつつ、家庭生活とのバランスを取る努力を続けています。現在も、年200人ほどの鼻の日帰り手術を行う傍ら、日本大学大学院で医学博士課程に通っており、キャリア形成も進行中です。
この本の執筆の背景には、医療界の女性や女子医大生に向けたメッセージがあります。患者や医療機関に「選ばれる人」となり、幸せな生活を送る女性を増やしたいという思いが込められています。
書籍概要
『女医 看護師 医療事務医療業界で選ばれる人、選ばれない人』は168ページから構成され、多様なキャリアの選択肢を探る内容となっています。特に第1章では医療業界の現状を、第2章ではキャリアとライフイベントの両立を、第3章では選ばれるための資質などが取り上げられています。また、武田医師は鼻の日帰り手術の専門家としても知られ、多くの患者に信頼される医師です。
この書籍は、医療業界でのキャリアに悩む女性にとって、心強い味方となることでしょう。興味のある方は、ぜひ手に取ってみてください。
書籍情報
- - 書名: 『女医 看護師 医療事務医療業界で選ばれる人、選ばれない人』
- - 著者: 武田桃子(たけだ・ももこ)
- - 定価: 1,650円(税込)
- - 発売日: 2023年7月18日
- - 出版社: セルバ出版
- - ページ数: 168ページ
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