転倒時の安全を確保する次世代マット「ころやわ®」
株式会社Magic Shieldsが開発した「ころやわ®」は、転倒時にだけ柔らかくなる衝撃吸収マットです。2025年に東京で開催された「SusHi Tech Tokyo 2025」では、忍者ガールズによるダンスパフォーマンスを通じて、その特性が実証されました。パフォーマンス中に、実際に転倒する演出を盛り込み、観衆にその効果を目の当たりにさせ、非常に注目を浴びました。
このマットは、3Dプリンタを駆使して700以上の試作を繰り返し開発された「メカニカル・メタマテリアル」を採用しています。高齢者の転倒による怪我を防ぎ、健康寿命を延ばすという社会的課題に取り組んでおり、世界中で注目されています。
忍者テクノロジーを駆使したパフォーマンス
「ころやわ®」は、かつて日本の忍者が用いた水蜘蛛の技術を活用した「NINJA TECH」を採用しており、見た目もスタイリッシュです。専門のダンサーたちが忍者として登場し、そのクールな動きで“痛くない”体験を伝えました。このパフォーマンスによって、観客はマットの特性を直に体験し、その効果的な衝撃吸収機能に驚かされました。
SNSキャンペーンでの盛り上がり
イベント最終日には、「転んで、笑おう。」をテーマにSNSキャンペーンが実施され、多くの参加者が転倒後の笑顔の写真を投稿。先着で浜松名産の「うなぎパイV.S.O.P.」がプレゼントされ、非常に好評でした。これにより、地元の特産品とも連携し、地域貢献にもつながった形です。
高齢化社会における重要な解決策
転倒による骨折は、高齢者の健康問題に直結し、寝たきり→介護の悪循環を生む重大なリスクです。日本では年間に約100万人、世界では約2000万人が転倒骨折の影響を受けており、その数は増加の一途をたどっています。「ころやわ®」は、転倒時の衝撃を和らげることで、そうしたリスクの低減に寄与します。医療費・介護費の削減にもつながるため、社会的な意義も大きいです。
さらに、2024年にはセンサーを搭載したモデルの発売が予定されており、転倒の予防にも役立つでしょう。高齢者施設や保育園、病院など、転倒リスクが高い場所での活用が期待されています。
発明を手がけた代表 下村明司の経歴
「ころやわ®」の発明者である代表の下村明司氏は、元ヤマハ発動機のエンジニアであり、バイクの安全性向上に長年携わってきた方です。彼は、雨対策や女性・子ども向けの安全装備など、数多くの「人を守る」エンジニアリングを行ってきました。
まとめ
株式会社Magic Shieldsは、2019年の設立以来、高齢者の転倒に特化した新素材を開発し、社会課題の解決に取り組んでいます。「ころやわ®」のような革新的な製品が、今後もコミュニティの安全と安心を支えることが期待されます。未来の高齢者の生活をより豊かにするための重要な技術として、今後の展開に注目です。