象を守る「糞紙」活動
2016-06-30 16:41:41

女性アーティストが密猟から象を守るために挑む「糞紙」制作の意義と活動

女性アーティストが密猟から象を守る挑戦



アフリカのゾウが直面している危機は深刻です。15分に1頭ものゾウが密猟されており、このままでは10年後には野生のアフリカゾウが姿を消す危険があると指摘されています。象牙はゾウが殺されないと手に入らないものですが、現在は「生きている象」よりも「象牙=死んだ象」の方が市場での価値が高くなるという悲しい現実があります。そこで、中村亜矢子さんが主宰するプロジェクト「象のUNKO★elephant paper」では、別の視点からこの問題に取り組んでいます。

糞を素材にしたアートの力



中村さんは「生きている象から得られる別の価値を創造できないか」と考え、象の糞を使用して紙を作ることに着目しました。草食動物である象の糞は繊維質が豊富で、その糞を洗浄し、煮沸、消毒、加工することで「象のUNKO PAPER」へと変身します。このユニークなアプローチを通じて、アート作品を生み出し、観衆に「生きている象」の価値を伝えることを目指しています。

密猟者の気持ちに寄り添う



密猟を行う現地の人々の背景には、貧困があるのが現実です。一頭のゾウを殺すことで得られるお金は、現地での月収に相当するため、彼らには選択肢が限られているのです。そのため、中村さんは彼らに生きた象の価値を伝えながら、新たな収入源となる可能性を示していく重要性を理解しています。アフリカの現地で「象のUNKO PAPER」を作るプロジェクトを進め、同時にアートを通じて環境保護の認知を広めていきます。

アフリカでの製作活動



第一歩として中村さんは2016年11月、ボツワナを訪れて実際に「象のUNKO PAPER」の制作に挑戦しました。現地の人々と協力し、手に取ることのできる「生きている象」の価値を認識してもらうために、彼女は率先して糞を採集し、その紙を使ったアート作品を創作する計画を立てています。また、各地の動物園とも連携しながら、日本国内でも展覧会を開催し、広く活動を知ってもらうための努力を続けています。

アートで象を救う



アート作品は、環境問題を扱う難しいテーマをより多くの人々に届ける素敵な手段です。これまでに中村さんの活動は、テレビやラジオ等のメディアにも取り上げられ、多くの観客を魅了してきました。彼女の挑戦は、象の密猟を根本的に止めるための意識改革にもつながっています。

未来の展望



今後も中村さんは、アフリカでの製作続行のため資金を募り、クラウドファンディングを利用して支援を求めています。近日中には盛岡市動物公園や東京のアート展でその成果を発表する予定です。独自の価値を感じさせる「象のUNKO PAPER」の活動がどのように未来を変えていくのか、期待が高まります。

キャンペーン情報



クラウドファンディングプロジェクトはA-portで展開されています。興味がある方はぜひチェックしてみてください。

クラウドファンディングプロジェクトページはこちら

中村亜矢子さんは、環境と芸術をつなぐ架け橋となり、皆が生きられる未来を創ることで、象たちを守る力を発揮していくでしょう。これからの活動に目が離せません。

会社情報

会社名
株式会社バヅクリ
住所
東京都港区麻布十番2-8-15
電話番号

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