採用成功の9割は「要件定義」にあり
2025年11月10日から12日までの3日間、株式会社ワンキャリアが主催したオンラインカンファレンス「新卒採用の地図」において、LUF株式会社のHRコンサルティングチームリーダー、韓 錫旼(はん そんみん)が登壇しました。このセッションでは、採用の成功率を上げるための新たなフレームワーク『逆算式・採用要件定義』について詳細に説明されました。
なぜ採用が失敗するのか
セッションは、多くの人事担当者が直面している課題から始まりました。現場から提示されるスキルをそのまま並べるだけの採用や、欠員補充が作業として行われているケースが目立ちます。韓は、このような採用の失敗は、採用戦略が欠如していることに起因すると指摘しました。「誰を(Who)採るか」ではなく、「なぜ(Why)その人を採用するのか」の視点を持つことが重要です。
失敗しないための採用設計図とは
当日のセッションで公開された『逆算式・採用要件定義』フレームワークは、次の三つのステップから構成されています。
Step 1: WHY - 採用を事業活動として捉え直す
採用の目的を「欠員補充」から「事業貢献」にシフトします。「この採用でどの事業KPIを達成するのか?」という問いに対し、経営陣や現場との合意形成が必要です。
Step 2: HOW - 見えない要件を言語化する
採用候補者に求める要件は、スキルや経験といった「見える要件」のみならず、相手の価値観や行動特性など「見えない要件」についても言語化します。韓は、「スキルは陳腐化しやすいが、価値観や行動特性は持続する。これが活躍と定着の核となる」と強調しました。このセッションでは、具体的なワークを通じて、見えない要件を具体化する方法が紹介されました。
Step 3: WHAT - ターゲットを解像度高く描く
WHYとHOWが固まった後、具体的な「採用ペルソナ」を描くことが重要です。単に「20代の若手営業」ではなく、例えば「26歳、IT業界経験3年、年功序列に疑問を抱く」など、解像度を高めることで、メッセージが候補者に響きやすくなります。
結論: 人事の学びが企業の戦略を支える
韓は最後に、「採用戦略の変化に対応するためには、人事自身が学び続けることが必要」と述べました。データ分析やマーケティング思考など新しいスキルが求められる時代において、その学びが人事自身の市場価値向上につながります。
イベント概要
- - イベント名: 新卒採用の地図 〜採用成功への「最短ルート」が見つかる、3日間〜
- - 主催: 株式会社ワンキャリア
- - 開催日時: 2025年11月10日(月)・11日(火)・12日(水) 10時〜16時
- - 参加方法: オンライン
- - 参加費: 無料
- - 対象: 新卒採用・育成に関する課題を持つ企業
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