ナノ化ミノキシジルの研究
2025-06-02 15:06:02

ナノ化ミノキシジル技術がもたらす早期発毛効果の解明

ナノ化ミノキシジル技術がもたらす発毛効果の革新



大正製薬(本社:東京都豊島区)と近畿大学薬学部の共同研究が新たな発見を遂げました。彼らは、発毛成分であるミノキシジルをナノ粒子化する画期的な技術を開発し、マウスによる実験により、その効果が明らかになりました。この技術により、ナノ粒子化されたミノキシジルが効率良く毛包に送達され、発毛を促進する細胞を活性化することが示唆されたのです。これらの研究結果は、学術誌『Biological and Pharmaceutical Bulletin』にも掲載されました。

ミノキシジルの現状と課題


ミノキシジルは、特に壮年性脱毛症において発毛効果が確認されており、広く使用されています。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、毛包へ効率よく届ける必要があります。大正製薬と近畿大学は、これまで湿式粉砕法を用いて、国内最高濃度の5%ミノキシジルを配合したナノ粒子製剤の開発に取り組んできました。

新たなアプローチ


研究グループは、アラビアガムという医薬品の添加物を使用し、ミノキシジルをナノ粒子化する新しい技術を採用しました。このアプローチにより、粉砕効率と製剤の品質を確保しながら、製剤の粘度を約30分の1にまで減少させることに成功しました。これにより、外用剤の使用感が改善される可能性が見込まれています。

効果的な薬物送達の確認


ナノ粒子が毛包への移行を促進することが示されています。実験では、ナノ粒子化製剤が従来のローション剤よりも高い濃度で毛包への薬物送達が行われることが確認されました。この現象は「附属器官ルート」を介しての吸収メカニズムによるものであり、毛穴を通過するナノ粒子の特性が役立っています。

発毛促進の結果


ナノ粒子化されたミノキシジル製剤をマウスに投与した結果、従来の投与方法に比べて早期に顕著な発毛効果が観察されました。特に毛包内の細胞の活性化を示す指標が上昇したことから、ミノキシジル濃度の向上が毛包幹細胞や毛乳頭細胞の活性化に寄与していることが確認されました。

未来の展望


大正製薬は、毛髪に関連する様々な課題解決を目指し、引き続き「生えるを科学する」研究を進めていきます。この新たなナノ化技術が、より多くの人々の毛髪の悩みを解決する手助けになることが期待されています。これにより、生活の質の向上に大きく寄与することができるでしょう。今後の研究動向にも注目です。

まとめ


ミノキシジルをナノ粒子化することによって、効率的に毛包に届けることができ、発毛効果を早める可能性が示されたこの研究は、ヘアケア分野での新たな革新をもたらすものとなります。大正製薬と近畿大学による共同研究は、今後も目が離せない注目のプロジェクトです。


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