新たな教育を考える!白井智子さんが語る『脱「学校」論』の真意
教育の現場が抱える問題には、多くの課題があります。特に学校システムから外れてしまう子どもたちの存在は、その一端を表しています。NPO法人新公益連盟の代表理事である白井智子さんの著書『脱「学校」論』には、そのような問題への洞察が凝縮されています。本記事では、同書の内容や背景について、白井さんの考えを深掘りしていきます。
白井智子さんのプロフィール
白井智子さんは、1972年に千葉県で生まれ、4 ~ 8歳の間シドニーで過ごすことで、日豪両国の教育システムを体験しました。東京大学法学部を卒業後、松下政経塾に入塾し、1999年には沖縄のフリースクールに参加。2003年にはNPO法人トイボックスを立ち上げ、池田市で全国初の公設民営フリースクール「スマイルファクトリー」を設立しました。その後も福島県に教育機関を開設し、常に教育現場の可能性を模索し続けてきました。
本書『脱「学校」論』の目的
白井さんがこの本を書くに至った背景には、教育が現在どのような課題に直面しているかを多くの人に知ってもらいたいという思いがあります。「現場にいると分からなくなること」というタイトルの章では、日々の教育活動の中で見落とされがちな視点を浮き彫りにしています。また、「当事者が感じる学校への違和感」については、実際に教育を受けている子供たちの視点から解説されており、特に共感を呼ぶ部分です。
教育と社会の繋がり
教育とは何か、そして日本は人を育てる仕組みとしてどのように機能しているのか。白井さんは、フリースクールにおける経験を基に、制度の枠を超えた自由な学びの重要性を語ります。「頑張れる環境が無い子どもたち」というテーマでは、多様性が教育にどのように影響を与えているかを掘り下げ、多様性をどう捉えるか、自分に最適な授業とは何かを問う内容に迫ります。
学校外での可能性
続いて、「不登校34万人時代」という現実を受けて、学校に依存しない学びの場を提供する必要があると訴えます。白井さんは、オーストラリアでの教育経験をもとに、家と学校だけではない新たな世界の構築を目指しています。本書では、個別の学びと集団での経験それぞれのメリット・デメリットを丁寧に考察しています。
VOOXでの対話
最近、白井さんは音声教養メディアVOOXで本書の内容をテーマにしたトークセッションを開始しました。1話10分のコンパクトな内容でありながら、濃密な情報が詰まったシリーズで、通勤時間や家事の合間に手軽に聴けるのが特徴です。多くの人に耳を傾けてもらいたいと願いが込められています。
最後に
白井智子さんの『脱「学校」論』は、今の教育について真剣に考えるきっかけを与えてくれます。教育の多様性や自由についてしっかりと向き合うことは、未来の可能性を広げるために非常に重要です。ぜひ、一度聞いてみて、新しい視点を得てみてはいかがでしょうか。今回の対話は、教育に対する私たちの理解を一層深めてくれることでしょう。