東陽テクニカ、電界プローブの校正サービスを600V/mに拡大
株式会社東陽テクニカは、車載電子機器のイミュニティ試験において、国内初の電界強度600V/mまでの認定校正サービスを開始することを発表しました。この新たなサービスは、2024年8月1日より実施され、業界のニーズに応えるものとなります。
自動車の電動化や自動運転技術の発展に伴い、車載電子機器の数は急増しています。これらの機器は、車両の外や内部で発生する電磁ノイズの影響を受けてしまう可能性があり、そのために「イミュニティ試験」が重要な評価手法として注目されています。イミュニティ試験においては、特に厳しい電磁環境を模倣するレーダーパルス試験が含まれ、これには高い電界強度が必要になります。
これまで、600V/mの校正は日本国内では行えず、海外の機関への依頼が必要でした。このため高額なコストと長い時間がかかるという課題がありました。しかし、東陽テクニカは、子会社の東陽EMCエンジニアリングが有する専用試験設備を活用し、独自の技術と知見を融合させることで、国内での校正が初めて可能になったのです。
新たなサービスの提供に際して、東陽テクニカは、2024年6月18日に米国試験所認定協会(A2LA)からISO/IEC 17025認定を取得しました。この認定により、国内での電界プローブの校正が確実に行えるようになりました。これにより、従来6〜8週間かかっていた校正期間は約2週間に短縮され、顧客にとって有益な選択肢となります。
さらに、アジアの近隣諸国でもこのサービスを展開する計画があり、東南アジアをはじめとした国々にも提供される見込みです。東陽テクニカは、1995年からEMC試験システムの海外展開を行っており、韓国、中国、米国への販売実績を持っています。これにより、350件以上の納入実績を有し、アジア市場でも確かな信頼を築いています。
電界プローブ認定校正サービスの特徴
- - 日本国内で校正実施: 高精度の校正が日本国内で提供されます。
- - NPLトレーサブルな校正: 英国国立物理学研究所に基づく高精度の校正が可能です。
- - 迅速な校正期間: これまでの長期校正から、約2週間で完了します。
この電界プローブの認定校正サービスは、製品開発や品質管理における測定ニーズをしっかりとサポートし、企業の技術革新に寄与することでしょう。もし、電界プローブの校正サービスに興味がある方は、
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株式会社東陽テクニカは、1953年の設立以来、測定技術の先駆者として、情報通信や自動車、エネルギー、EMC、ライフサイエンスなど多岐にわたる分野で事業を展開しています。5G通信の普及やクリーンエネルギー、自動運転車の開発に注力しており、最新の技術を提供することで、安全で環境に優しい社会の実現を目指しています。