生涯現役社会実現へ！スマホアプリで記憶力向上を支援 - 海外論文誌に掲載 -

スマホアプリで記憶力向上！海外論文誌に掲載された革新的技術

高齢化社会が進む現代において、人々の健康寿命を延ばし、社会参加を促進することは重要な課題です。記憶力は、人生を豊かに過ごす上で欠かせない要素の一つであり、加齢とともに衰えが懸念されます。

富山大学と株式会社キュアコードが共同開発したスマートフォンアプリ「Statice」は、この課題解決に貢献する画期的な技術として注目を集めています。Staticeは、心理学的研究に基づいた厳密なエピソード記憶能力検査をスマートフォン上で手軽に実施できる画期的なアプリです。さらに、ウェアラブル端末と連携することで、適度な有酸素運動を促し、記憶の定着を促進する機能も搭載しています。

エピソード記憶の重要性と加齢による影響

エピソード記憶とは、過去の出来事や経験を具体的な状況とともに記憶する能力のことです。これは、長期記憶の中でも加齢の影響を顕著に受けるとされ、認知症の進行と密接に関連しています。

Staticeの革新性と期待される効果

Staticeは、従来の専門機関で行われていたような複雑な記憶検査を、スマートフォンで手軽に実施できるようにすることで、個人が自身のエピソード記憶の状態を簡単に把握できるようになりました。さらに、ウェアラブル端末との連携により、運動を組み合わせることで、記憶力を強化する効果も期待されています。

研究成果と今後の展望

本研究では、若年層と高齢層の参加者を対象に、Staticeを用いた記憶認識テストを実施しました。その結果、高齢者においては、若年層に比べてエピソード記憶能力の低下が認められました。しかし、運動を組み合わせたグループでは、記憶能力の改善が見られました。

この成果は、スマートフォンアプリとウェアラブル端末を活用することで、大規模な記憶力・認知機能調査の実施や、記憶力維持・向上のためのヘルスケアサービスの実現可能性を示唆しています。富山大学とキュアコードは、今後も研究開発を進め、Staticeの実用化を目指していきます。

キュアコード株式会社について

キュアコード株式会社は、2011年創業のヘルステック分野に特化したITベンチャー企業です。システム・アプリ開発だけでなく、企画立案、デザイン、運営事務局、カスタマーサポートまでを一貫して手がけています。

自治体や研究機関との産学官連携にも積極的に取り組んでおり、社会課題解決に貢献する新たな技術開発を進めています。