光量子コンピュータの未来を切り開くOptQC株式会社、15億円調達を完了

光量子コンピュータの未来を切り開くOptQC株式会社

光量子コンピュータの先進的な研究と開発を行うOptQC株式会社は、東京大学を含む主要な機関から多くの支援を受け、15億円の資金を調達しました。この資金調達は、OptQCが新型プロセッサの開発に向けた基盤を固める重要なステップとなります。

資金調達の背景と目的

今回の資金調達は、グローバル・ブレイン株式会社をリードインベスターとし、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社及び株式会社デライト・ベンチャーズ等と共に、光量子コンピュータの早期実用化を目指すために行われました。この資金を活用し、NEDO事業に基づく「1万量子モード入力の光量子コンピュータの開発」に特に注力する計画です。

OptQCは、これまでに合計で21.5億円の資金を調達しており、さらなる成長を見据えた次のシリーズA2を検討中です。この計画に基づくと、最終的な資金が100億円に達する可能性があります。これにより、優秀な人材の確保や先進的な設備投資を進め、光量子技術を持つコンピュータの実現に向けた開発プロセスを更に加速させていきます。

競争力と技術の特長

光量子コンピュータは、常温常圧での動作が可能で、高いスケーラビリティと超高速計算能力を持つことが特長です。OptQCのCEOである高瀬寛氏は、「私たちは光量子技術において世界トップレベルであると自負しています」と語り、この領域でのリーダーシップを確立する自信を見せています。

彼は、支援を行っている投資家の皆様への感謝の意を表明し、量子コンピュータの実用化に向けた積極的な調達活動を継続していく姿勢を強調しました。さらに、「今回の資金を活用し、優秀な人材を集め、積極的な設備投資を行うことで、光量子コンピュータの開発を加速していくつもりです」と語りました。

投資家の期待感

次に、投資家からのコメントも紹介します。グローバル・ブレインの代表取締役社長である百合本安彦氏は、「光量子コンピュータ分野で世界をリードするOptQCに出資できたことを非常に嬉しく思っています。今回の資金調達によって、光量子コンピュータの研究開発が一層進展することを楽しみにしています」と語り、OptQCの将来に非常に期待を寄せています。

また、東京大学協創プラットフォーム開発の古川尚史氏、古川圭祐氏は、OptQCの成長に対する期待を寄せると共に、次世代の情報技術産業の創造に向けた支援を続けていく姿勢を示しています。

未来を見据えた歩み

OptQCは、東京大学や理化学研究所で培われた研究成果を基に、光量子コンピュータの開発を進めています。国立研究開発法人科学技術振興機構（JST）からも注目され、量子力学の誕生100年を迎える中で、社会的な期待も高まっています。光量子コンピュータの実用化が実現すれば、社会に大きな変革がもたらされることが期待されています。

OptQC株式会社は、今後も革新を追求し、光量子コンピュータの未来を切り開く存在であり続けるでしょう。彼らの挑戦は、新たな技術革新と未来の計算の形を変えていく可能性を秘めています。