21世紀への警鐘!松永美穂新訳『パパラギ』の魅力
世界的名作『パパラギ』の新訳が登場!
今年11月21日、光文社より電子版『パパラギ 南海の島の村長ツイアヴィのスピーチ』が発売されます。この書籍は、エーリヒ・ショイアマンによって1920年に発表された不朽の名作で、100年以上の時を経て今再び世に問われることになります。この新訳は、翻訳者として著名な松永美穂氏が手掛け、絵を担当するのは柴田ケイコ氏。彼女は「パンどろぼう」シリーズで一世を風靡している人気イラストレーターです。
社会への鋭い批評
『パパラギ』は、第一次世界大戦後の混乱の中、文明批評としての予言的・啓示的な視点を提供しています。私たちは、現在もイスラエル・ガザ戦争やロシアによるウクライナ侵攻、分断、格差、環境問題など、数々の「惨劇」に巻き込まれています。そんな今だからこそ、ショイアマンの文明への鋭い指摘から、私たちは何を学ぶべきかを考えさせられます。
現代に必要な叡智
この新訳が刊行される背景には、現代社会に対する警鐘が鳴らされています。書店員の声が示すように、この作品はもはや古典的な文学ではなく、現代の生活に対する洞察を与えてくれます。「パパラギ」という言葉は、「白人」あるいは「よそ者」を意味し、村長ツイアヴィがヨーロッパを訪れた際に目撃した社会の現実を伝えています。お金や物質、時間、メディアに関する内容は、今の私たちにとっても深く響く部分が多いのです。
目次から見える内容
目次を見ると、以下のようなテーマが取り上げられています。
- - 肉体を覆い隠すパパラギ
- - お金と物質がもたらす貧しさ
- - 時間に縛られる生活
- - 自然との関係性
これらのトピックは、私たちの日常生活を見直すためのヒントを提供してくれます。現代社会において、私たちは物質的な豊かさを追求するあまり、本当に大切なものを見失っているのではないでしょうか。
著者と訳者について
エーリヒ・ショイアマンは1878年に生まれ、サモアに移住後、多様な経験を経てこの作品を執筆しました。その後、この小さな本は「環境保護家の緑の聖書」として再発見され、170万部以上も出版されています。
松永美穂氏は、早稲田大学の教授であり、多くの著名な作品を翻訳してきた実力派です。その翻訳によって、原著の魅力がどのように日本語として甦るのか、期待が高まります。
イラストがイメージを広げる
柴田ケイコ氏のイラストは、作品に新たな命を吹き込む要素です。彼女の手による装画は、読者に視覚的なインパクトを与え、内容への興味を引き立てます。
最後に
『パパラギ』は、一度読んだことがある方も、初めて触れる方も、ぜひ手にとってほしい作品です。この書籍を通じて、現代社会の問題点に対する新たな視点を得られることでしょう。そして、私たちが本当に求めている価値について、一緒に考えるきっかけとなることを願っています。
紙版は12月17日に発売予定ですので、ぜひその日もお見逃しなく!
【書籍詳細】
書名:パパラギ南海の島の村長ツイアヴィのスピーチ
著者:エーリヒ・ショイアマン
訳者:松永美穂
装画:柴田ケイコ
発行:光文社
価格:1,650円(税込)
Amazonで購入
楽天ブックスで購入