一ノ蔵が魅せる社会貢献の力
2023年、日本の酒造業界で名高い株式会社一ノ蔵(本社:宮城県大崎市)が、震災復興支援の取り組みで「第22回 企業フィランソロピー大賞」にて、ふるさとの人づくり賞を受賞しました。この賞は、企業が持つ経営資源を活かし、社会の課題に対して持続的に貢献する姿勢を評価するもので、一ノ蔵が示した取り組みの重要性が際立っています。
震災からの再生
東日本大震災が発生した2011年、宮城県大崎市も大きな影響を受けました。震度6の揺れに襲われ、酒造りもままならない状況でした。しかし、一ノ蔵のスタッフは社員同士の絆を強め、被災地の子どもたちを支援する新たなプロジェクトを立ち上げる決意を固めました。「沿岸部の子どもたちは勉強どころではない」という声に触発され、同社はその想いを具現化するため、「未来へつなぐバトン醸造発酵で子どもたちを救おうプロジェクト」を開始しました。
未来への支援
「一ノ蔵特別純米原酒3.11未来へつなぐバトン」という商品を開発し、その売上げは全額、公益社団法人ハタチ基金に寄付されます。この基金は、東日本大震災で被災した子どもたちの支援を長期的に行うことを目的としており、約8,000万円の寄付を誇る一ノ蔵の取り組みは、震災から12年の間に多くの子どもに寄り添ってきました。尚、震災当時0歳だった子どもたちが20歳を迎える2031年までそのバトンをつなぎ続ける意向を示しています。
関与者の絆
贈呈式は2025年2月28日,如水会館で行われ、一ノ蔵の社長、鈴木整氏が自身の言葉でこのプロジェクトの重要性を伝えました。公益社団法人日本フィランソロピー協会の会長、浅野氏からは感謝の意と共に受賞の栄誉が授与されました。今回の受賞は、震災経験者から次世代の支援者へのバトンがしっかりとつながれていることを再確認させてくれる瞬間でもありました。
受賞の意義
「酒造りは人づくり、人づくりは人の心を作る」という理念を掲げ、未来を見据えた活動を続ける一ノ蔵は、今後も子どもたちの未来を支えるため、邁進する構えを見せています。これまでの支援は、多くの市民からの温かい支援と共感に支えられており、引き続き全力で取り組みを進めていく姿勢が伺えます。皆様の愛飲と温かいご支援を心よりお願い申し上げます。
今後の展望
一ノ蔵は震災の記憶を生かし、未来を見据えたプロジェクトを着実に進めています。日本社会が原点に戻り、希望と共感をもたらす活動の重要性がますます増す中、一ノ蔵の事例から学べることは多いです。これからも彼らの行動が広がり、日本全体に良い影響をもたらすことを期待しています。
(株)一ノ蔵。今後の活動に注目していきましょう。