教育分野の生成AI研究会発足
アディッシュ株式会社とその連結子会社、アディッシュプラス株式会社が発起人となり、「教育生成AI研究会」が新たに設立されました。この団体は、教育・デジタル・生成AIに携わる五人の専門家を揃え、生成AIが教育がもたらす可能性とその課題を深く掘り下げることを目的としています。
背景
2023年7月、文部科学省が初等中等教育における生成AI利用に関するガイドラインを発表し、全国の38自治体53校をパイロット校に指定しました。この取り組みは、児童生徒の学習支援や教員の業務負担軽減を意図しており、生成AIの活用は徐々に広がりつつあります。
しかし、生成AIの技術が進化する一方で、情報の正確性や利用者のリテラシーが問われる課題も浮上しています。一部の生徒が生成AIによる感想文をそのまま提出するという事例が、その一端を示しています。
「教育生成AI研究会」は、教育現場での生成AI活用事例を広く収集し、新たな教育課題を洗い出すと共に、既存の教育プログラムとの統合方法を検討することで、新しい教育モデルの構築を目指しています。
活動内容と目指す成果
2024年には、定期的な会合や研究会を開催し、構成メンバー間での情報連携を図る予定です。また、教育プログラムの内容を検討し、フォーラムや座談会を通じて知見を共有する機会も設けます。
2025年以降、生成AI関連の講座を教育機関や関連施設に提供し、教育分野における生成AIの理解促進を目指す方針です。さらには、関連業界と教育機関との協力体制を構築し、長期的な教育プログラムを体系化することにも注力します。
構成メンバー紹介
以下に、研究会の主要メンバーを紹介します。彼らはそれぞれの専門分野で教育の革新に貢献し、生成AIの効果的な導入を目指しています。
- - 齋藤 長行:仙台大学教授として教育分野における経験が豊富で、新しい教育モデルの構築に取り組んでいます。
- - 宮島 衣瑛:プログラミング教育を専門とし、全国で教育のR&Dを推進しています。
- - 村井 宗明:元文部科学大臣政務官として教育ICT化を推進し、その後はITエンジニアとして多くのシステム開発に携わっています。
- - 森 雅人:企業向け危機管理の専門家として、最新の犯罪解析を通じて教育分野でも価値を提供しています。
- - 米田 謙三:教育現場での多様な経験を活かし、さまざまな教育体制への貢献を目指します。
まとめ
「教育生成AI研究会」の活動は、日本の教育現場における生成AIの導入を高度化し、個別学習の促進や教員の負担軽減を図ることに他なりません。また、倫理的な課題への取り組みやガイドラインの整備も重要なテーマとして、教育の未来を築くための研究が進められています。今後の活動に大いに期待が寄せられています。