早矢仕有的資料展の開催
2023年、丸善雄松堂株式会社及び関連会社は、創業者である早矢仕有的の没後125周年に際して、『「丸善」を創った男早矢仕有的資料展』を企画しています。この資料展では、明治時代において医師として、また企業人として、日本の近代化に寄与した早矢仕の軌跡を多角的に探ることができます。
展示内容と特別イベント
期間中は、展示物の紹介に加え、実施される講演会やギャラリートークも見逃せないポイントです。特に、講演会は事前予約制となっており、早矢仕有的と福澤諭吉との関係を深く掘り下げた内容となっています。
主な講演内容
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日時: 1月10日(土)16時~
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登壇者: 都倉武之先生(慶應義塾福澤研究センター教授)
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内容: 福澤との出会いが早矢仕の人生をどう変えたのか、二人の関係の複雑さを考察します。
- - 講演②: 本屋、立ち読み、丸善の二階 ~江戸から明治へ~
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日時: 1月11日(日)14時~
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登壇者: 小林昌樹先生(近代出版研究所所長)
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内容: 明治期の書店文化や「立ち読み」の歴史を紐解きます。
- - 講演③: 〔自由対談〕早矢仕有的と同時代の企業家との接点
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日時: 1月12日(月・祝)14時~
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登壇者: 佐々木聡先生(明治大学教授)
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内容: 同時代の企業家との関わりや共通点を探ります。
このように、資料展は早矢仕有的の業績だけでなく、彼が関わった文化や人々の交流にも焦点を当てています。展示される予定の貴重な資料も、一般には滅多に公開されていないものばかりです。
体験型イベントの実施
資料展では、丸善日本橋店と連携したスタンプラリーも計画されています。来場者は特定の展示物を巡りながらスタンプを集めることで、楽しみながら学びを深めることができます。
出品予定の主な資料
1.
『丸屋商社之記』 - 明治時代の会社設立に関する記録。
2.
『帳合之法』 - 福澤諭吉による簿記学の教科書であり、日本における新しい記帳法の始まり。
3.
『改正増補和英英和語林集成第三版』 - 日本語辞典の草分け的存在で、丸善の出版活動の象徴。
4.
「九鬼隆義宛書簡」 - 福澤の重体時における早矢仕の役割を示す貴重な書簡。
これらの資料は、早矢仕有的にまつわる歴史的背景を知る上で重要な情報源となります。
資料展の関連情報
資料展は、東京都の丸善丸の内本店で開催され、特設サイトでは詳細情報や参加予約の方法が掲載されています。地域住民や訪問者にとっても貴重な学びの場として、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。
【特設サイト】:
URL
このように、丸善を創った男、早矢仕有的の生涯を通じて、日本の近代化に尽力したその姿を感じ取り、学ぶ機会を提供するこの資料展は、まさに必見のイベントとなるでしょう。