オキサイドとVexlum社のパートナーシップ
株式会社オキサイド(本社:山梨県北杜市)とフィンランドのVexlum Oy(本社:タンペレ市)は、量子コンピュータ向けの高出力レーザ開発に向けて、戦略的パートナーシップを締結しました。この提携により、両社の技術の融合が生まれ、新たなレーザ光源の開発が進むことが期待されています。
パートナーシップの内容と目的
オキサイドが持つ波長変換技術と、Vexlum社の垂直外部共振器型面発光レーザ(VECSEL)技術を組み合わせることで、従来のサイズ、出力、波長の制約を克服する新しいレーザの創出を目指します。この共同開発の成果として、販売が開始された302 nmレーザ光源は、他社ではなかなか実現できない高出力と安定性を誇ります。
量子コンピュータでは、多様な波長のレーザが必要とされるため、この協力を通じて、さらなる高出力化と対応する波長の拡大を図ります。両社は、2026年3月に米国デンバーで開催される「American Physical Society Global Summit 2026」で、この新技術と製品を発表する予定です。
Vexlum社とは?
Vexlum社は、革新的なVECSEL技術を駆使して、高出力の半導体レーザを開発製造するディープテック企業です。2017年に創業し、量子技術や医療、科学研究といった高性能が求められる分野で活躍しています。特に、量子コンピュータで必要とされる可視光域の単一周波数・狭線幅・高出力のレーザ技術を得意としています。
オキサイドの技術背景
オキサイドは2000年に設立され、国立研究開発法人物質・材料研究機構発のベンチャー企業として、深紫外レーザの開発で高出力・高安定性を誇る技術基盤を培ってきました。この技術をVexlum社の基本波レーザと組み合わせることで、量子コンピュータ向けの最適なレーザ光源を実現します。302 nmレーザ光源は、量子コンピュータの研究や実用化において重要な役割を果たす製品です。
今後の展開
今後、オキサイドはVexlum社との協業を通じて、量子コンピュータ向けレーザの高出力化をさらに進めると共に、波長変換の領域を広げた製品ラインナップの拡充を図ります。量子コンピュータでは多様な波長が求められるため、302 nmに加え、他の波長のレーザを順次製品化し提供していくことで、用途に応じた最適なソリューションを提供することを目指します。
さらに、量子技術の社会実装が進む中で、安定的なレーザ光源の供給体制が必要不可欠です。オキサイドは、Vexlum社との連携を基盤に、高品質なレーザ光源の継続的提供を行い、量子コンピュータの普及に貢献していく意向を示しています。
Vexlum社 CEOのコメント
Vexlum社のCEO、Jussi-Pekka Penttinen氏は、オキサイドとの協業を通じて、レーザ市場におけるボトルネックを解消したいと語り、最新技術の融合によって紫外領域での高出力が実現されると期待を寄せています。
結論
オキサイドとVexlum社の提携によって、量子コンピュータ技術は次のステップへと進むでしょう。業界の進展と共に、両社が開発するレーザ製品がどのように市場に影響を与えるのか、今後の発表に注目です。