理研アルマイト工業、関東化学を傘下企業に迎え新たな挑戦へ

理研アルマイト工業、関東化学を買収

理研アルマイト工業株式会社が、化学業界の一翼を担う関東化学工業株式会社を完全子会社化しました。この買収により、理研アルマイトは航空宇宙分野でのノウハウをさらに強化し、新たな市場への進出を図っています。

航空宇宙分野での強み

理研アルマイトは、航空機や宇宙関連の部品で活用されるアルミニウムやその合金の表面処理技術を専門としています。この技術は、さまざまな飛行機の構造材や宇宙機のパーツ、さらにはロケットブースターの製造にも使われます。移り変わる時代の中で、これまでの技術を駆使しつつ、さらなる品質向上に努めています。

今回の関東化学工業の買収は、理研アルマイトが3つの主要事業—粉体製品の受託製造、金属表面保護用シールピールの製造販売、航空機用の防除雪氷液の製造に取り組む企業を傘下に加えることで、より広範囲な市場へのアプローチを進める狙いがあります。

二社の強みの融合

この買収によって、創業80年以上の歴史を有する理研アルマイトと、昭和29年に設立された関東化学工業の豊富な経験と技術が集結します。特に関東化学は、家庭用粉体洗剤の製造でも実績を持つため、理研アルマイトが提供する工業向け製品と家庭向け製品のシナジー効果が期待されます。

持続可能な成長を見据えて

グローバル化と競争が激化する中、理研アルマイトは今後の展開として、これまでの既存技術の改善に加えて、M&Aによる事業拡大に積極的に取り組む方針を示しています。コロナ禍がもたらした先行き不透明感を踏まえ、新たな価値の創出に向けた取り組みを強化します。

理研アルマイトの今後

理研アルマイトは、航空宇宙産業に特化した技術者の協同の重要性を認識しており、互いに手を携えることで、業界内での価値向上を目指しています。新たに迎える関東化学との連携を通じて、さらなる技術革新と市場開拓を進める意向を示しました。2021年11月のKCIの買収は、日本の高い技術力を基盤に、これからの100年を見据えた挑戦の第一歩となります。