アマゾンジャパンを提訴
兵庫県神戸市に拠点を置く有限会社エクセルプランと株式会社トライアンドイーは、アマゾンジャパンに対し、偽造品レビューに関する不正行為について法的措置を講じることを決定しました。2021年8月以降、トライアンドイー社が製造したパルスオキシメーターがアマゾンで販売されている中、偽造品が中国の出品者によって相乗り出品され、低い評価が正規品のレビューに影響を与えた結果、風評被害が発生したのです。これに対し、アマゾンは削除の要請に応じなかったため、訴訟に至りました。
訴訟の背景
本訴訟は、アマゾンが提供する「アマゾン ビジネスソリューション契約」のなかでの条項に関連しています。この契約における「損害限定」という条項が、2020年に施行された改正民法における定型約款の不当条項に該当するかが主な論点です。令和7年(2025年)に言い渡された東京地裁の判決では、原告の一部主張が認められ、大きな関心を集めています。しかし、認定されなかった部分については控訴しており、その結果を待つ状況です。
訴訟の法的争点
控訴審では、アマゾンはビジネスソリューション契約の中の一般条項について、いかなる賠償義務も負わないと主張しています。特に、彼らが定めた「損害限定」の条項では、アマゾンは本契約に起因する損害について責任を負わないとされています。今訴訟では、このような一方的な免責条項が不当であるかどうかが焦点となっており、企業と消費者の利益にどのように影響するのかが問われています。
風評被害の実態
アマゾンの相乗り出品制度は、同一商品を複数の出品者が一つのページに集約する仕組みを採用しています。このため、偽造品を購入した顧客が書き込んだ不適切な低評価が、正規商品にも影響を及ぼすという問題があります。例えば、他のECサイトでは、異なる商品のレビューは個別に管理されますが、アマゾンの場合、不正なレビューがすべての出品者に集約されてしまうのです。このため、正規の出品者やメーカーにも風評被害が及び、取引に深刻な悪影響を及ぼします。
アマゾンの対応
巻き込まれた企業は、アマゾンに対し不正レビューの削除を求めてきましたが、十分な対応がされていないことが明らかになっています。特に、偽造品に関連する否定的なレビューが投稿された場合、削除プロセスが構築されているとされながら、その実態は異なっていました。アマゾンは控訴審で不正レビューには手を加えないと主張していますが、これは消費者に対する信頼を損なう要因となっています。
今後の展望
本訴訟は、企業と消費者の責任、特にプラットフォーム利用者の権利とその保護についての重要な議論を引き起こすものとなるでしょう。原告側の弁護士は、弁護士法人FAS淀屋橋総合法律事務所の斎藤浩氏が担当しています。法廷での結果は、アマゾンに対する信頼回復や企業とプラットフォーム間の新たな合意形成に寄与することが期待されています。今後の進展に注目が集まるところです。