屋内点検で進化を遂げたELIOS 3
ブルーイノベーション株式会社が提供する屋内点検用の球体ドローン「ELIOS 3」が、最新の技術で進化を遂げました。新たに搭載された「スマート・リターン・トゥ・ホーム(Smart Return To Home)」機能によって、安全性と操縦のしやすさが格段に向上。ドローン点検の新たな幕開けを感じることができるでしょう。
Smart RTH機能の特長
このSmart RTH機能は、ELIOS 3の開発元であるスイスのFlyability SAが手がけたもので、数々の斬新な機能を持っています。これを利用することで、ドローンのパイロットは安心して操作でき、点検作業に集中できる環境が整います。
1. 自動帰還の最短経路設定
Smart RTH機能では、ドローンは3Dマッピングされた施設の形状を基に、障害物を避けながら最短経路を自動で選び、離陸地点に安全に帰還します。これにより、複雑な屋内空間でもスムーズな運用が可能となります。
2. フライト管理ゲージによるタイミング通知
さらに、フライト管理ゲージの導入により、バッテリーの残量が視覚化され、帰還の推奨タイミングをドローンパイロットに通知します。このゲージは、緑色が通常の飛行時間、黄色が帰還推奨時間、赤色が推定帰還時間を示しており、常に状況を把握できるようになっています。
3. 操作の切り替えが容易
Smart RTH機能は、パイロットがいつでもオンにでき、またオンの状態でも機体の制御を戻すことができます。これにより、パイロットはフレキシブルに運用対応しやすくなります。
専門家たちの声
Flyability SAの共同創業者兼CTOであるAdrien Briod氏は、「Smart RTH機能の導入によってELIOS 3は、極めて複雑な空間でも自律的に飛行可能になり、マンホールなどの狭い開口部を通過することも可能になった」と語っています。これにより危険な作業を人間が行う必要がなくなり、屋内環境でのドローン運用が一層促進されるでしょう。
ブルーイノベーションの代表取締役社長である熊田貴之氏も、「この機能は現場からの要望によって実現したもので、より安全に効率的なドローン点検が可能になることを期待しています」とコメントしています。また、特に発電所や製鉄所など、厳しい環境での点検作業においても,この技術が貢献することを期待されています。
未来への展望
今後の展開として、ELIOS 3はLiDARを用いたリアルタイム3Dスキャン機能のリリースが予定されています。この機能によって、ドローンはより高精度な衝突回避や障害物の認識が可能となり、さらなる安全性向上が見込まれています。これにより、屋内点検だけに留まらず、様々な業界における安全な用い方が広がることでしょう。
私たちは、ELIOS 3がもたらす可能性に期待を寄せています。そこで、次世代のドローン点検がどのように進化していくのかを見守りながら、さらなる技術革新に期待しましょう。