楽天モバイル、契約数1100万回線突破
楽天モバイルが2026年9月に契約数1110万回線を超えたという嬉しいニュースが、Opensignalの最新レポートで発表されました。このレポートは、楽天モバイルの急成長を多角的に分析したものであり、同社のネットワーク品質や加入者の増加がどのような要因に支えられているのかに焦点を当てています。
楽天モバイルのシェアと競争力
Opensignalによると、楽天モバイルは日本の主要携帯電話オペレーター市場で約6~7%の契約シェアを抱えていますが、他の大手からの乗り換えによる新規契約獲得においては、なんと約13%のシェアを確保しています。特筆すべきは、NTTドコモ、au、ソフトバンクといった他社からの転出1件につき、楽天モバイルが1.83件の新契約を獲得しているという事実です。この数字からもわかる通り、楽天モバイルはその競争力を誇示しています。
この成長を背景にあるのは、魅力的な料金設定とネットワーク品質の向上です。Opensignalのデータによると、楽天モバイルの5G通信における平均遅延時間は、2025年から2026年にかけて約22%短縮され、品質も大幅に向上しました。アップロードスピードに関しては、主要オペレーターの平均値を78%も上回るという結果に。これにより、契約数の増加と同時に、日常的なモバイル利用に必要な「一貫した品質」を維持できています。
楽天モバイルの料金プランと加入者増加
楽天モバイルの主力プラン、「Rakuten最強プラン」は、20GBを超える月間データ使用量でも月額3,278円(税込)という競争力ある価格を実現。この料金は、大手オペレーターが提供するデータ無制限プランの平均が月額7,800円を超える中で、非常に大きな差を示しています。このような経済的メリットは、顧客が他のオペレーターから乗り換える際の魅力的な要因となっています。
さらに、Opensignalは楽天モバイルが同価格帯の他ブランドに対しても、転出1件当たり1.31件の契約を獲得したと報告。これは、価格以外の要因も加入者の選択に影響を与えていることを示唆しています。楽天グループによると、2026年第2四半期のユーザー1人当たりの平均収益は、前年同期比60円増の2,921円に達しました。データ利用の拡大とともに、広告や保険などのエコシステムからも収益が得られ、年々強化されています。
一貫した品質の維持
新規参入のモバイルオペレーターにとって、新しい加入者の増加に伴うネットワークへの負荷は大きな課題です。しかし、Opensignalのデータは、楽天モバイルの「一貫した品質」が2024年第3四半期の80.9%から2026年第2四半期には81.1%に維持されていることを示しています。契約数が増大する中でも通信品質が保たれていることは、顧客満足度の向上にもつながっています。また、解約率も低下傾向にあり、2921にユーザーが選択したオペレーターであることが確認されています。
アップロードスピードの数値も目を見張るもので、2026年第2四半期には平均15.6Mbpsに達し、主要オペレーターの平均8.73Mbpsを大きく上回りました。ただし、ダウンロードスピードでは依然として国内4位にとどまっているため、LTE周波数帯域の制約が課題となっていることも一因です。
Open RANと5G遅延の短縮
楽天モバイルが商用サービスを開始した際から、完全仮想化されたクラウドネイティブのネットワークを構築し、Open RANアーキテクチャによるネットワーク運用の高度化が進められています。Opensignalが提供するデータによれば、5G通信の平均ICMP遅延時間は2025年8月の30.12ミリ秒から2026年8月には23.41ミリ秒に短縮され、国内の大手モバイルオペレーターの中で最も性能の良い部類に位置づけられました。加えて、ゲームなどのリアルタイムサービスで重要な要素となる通信遅延の変動を示す5Gゲームのジッターも改善された結果が報告されています。
今後の展望と衛星通信の可能性
楽天モバイルはネットワーク品質向上に取り組む一方で、サービス提供エリアの拡大も重要な課題です。圏外率は2024年第3四半期から低下傾向にあり、ネットワーク整備が進む様子が伺えますが、更なる拡大を目指すため、米AST SpaceMobileとの協業により、2026年第4四半期には衛星直接通信(D2D)サービスの開始を目指しています。このサービスは、通信が難しい地域においても安定したサービスを提供することが期待されています。
楽天モバイルの例は、成熟した通信市場でも、ネットワークへの資本投資とユーザー体験の向上が加入者獲得と事業の成長に繋がる可能性を示しているのです。