省エネ設計を支援する新サービスの誕生
近年、持続可能な社会の実現に向けて、省エネルギーや環境負荷の低減に関する取り組みが求められる中、建築業界でも高い省エネ性能を実現することがますます重要視されています。そんな中、株式会社one buildingが提供する『省エネ検討WEBサービス』が新たに進化しました。このサービスは、設計者が非住宅建築における省エネ性能を効率よく検討できるツールとして注目を集めています。
新たな機能の紹介
one buildingは、新たに高島株式会社と連携し、実際の断熱材データベースをサービスに組み込むことに成功しました。この連携により、設計者は省エネ計算を行う際、窓と断熱材の性能をリアルタイムで比較し、実際の製品に基づいた選定が可能となります。これにより、従来の作業フローが一元化され、設計品質の向上となると同時に業務効率も劇的に改善されることでしょう。
サービスの背景と市場ニーズ
2030年の省エネ基準引き上げに向けて、設計の初期段階から高精度な省エネ検討が不可欠です。これまでは、設計者が各社のカタログを参考にして商品の性能を手動で比較しなければなりませんでした。高島株式会社との連携により、複数メーカーの断熱材を一つのプラットフォームで比較できる環境が整い、設計作業が大幅に簡略化されます。
具体的な課題解決
1. リアルな性能比較
断熱材の選定に際しては、材料区分や施工可能な部位、必要熱抵抗値など多くの条件が関与します。本サービスでは、これらの条件に基づいて適した断熱材を探し出すことが可能になり、設計の精度が向上します。
2. ワンストップのワークフロー
窓と断熱材を一括で同時に表示することで、反復作業にかかる時間を削減し、設計者はより創造的な設計に専念できます。
3. 高信頼性の設計
提供される性能値に基づいてシミュレーションを行うことで、後工程の仕様変更リスクが軽減され、高い精度の設計が可能になります。初期段階から実在製品のデータをもとにした外皮仕様検討ができ、より整合性のある提案が行えます。
4. 最新情報の迅速な反映
新製品の情報や法規制の改正に伴う仕様変更も即座に反映されるため、常に最新の情報で設計を行うことができます。
無料サービスの魅力
この『省エネ検討WEBサービス』は基本的に無料で利用でき、プロジェクト数に制限がないため、コストをかけずに様々な条件でのシミュレーションが可能です。特に、Webブラウザさえあればどこでも利用でき、BIMや専門的な知識が不要な点も大きなメリットです。
今後の展望
今後もこのサービスは進化を続け、新たな機能やデータベースを追加予定です。特にモデル建物法に則った省エネ適判に必要な設備情報も追加されることで、より多様な条件での検討が可能になるでしょう。今後のone buildingの取り組みにも期待が寄せられます。
この進化した省エネ検討サービスは、設計者にとって貴重なツールとなるだけでなく、持続可能な建築の実現へ向けた重要な一歩となるでしょう。今後もエネルギー効率の良い建物が増えることが期待されます。