SB C&Sとレイヤード、医療DXの新たな一歩
2023年に入り、デジタル化が進む中、医療現場でもDX(デジタルトランスフォーメーション)が重要視されています。そんな中、強力な提携が発表されました。SB C&S株式会社と株式会社レイヤードが業務提携を結び、クリニック向けの受診動線を最適化する共同開発を進めています。この取り組みは、患者にとってより良い受診環境を提供することを目指しています。
提携の背景
クリニックやかかりつけ医の現場では、患者の受診動線をスムーズにするためのDX化が急務です。レイヤードが提供している「Wakumy」や「Symview」、さらに「Kakarite」といった製品は、約4,400の医療機関で利用されています。これらのシステムは、患者の受診プロセスを簡素化する手助けを行ってきました。
一方で、会計や決済の部分はまだ発展途上です。多くのクリニックで汎用的なシステムが導入されているため、周辺システムとの連携が難しいという現実もあります。そこで、SB C&Sが提供するキャッシュレスサービス「PayCAS」と連動するPOSレジ「PayCAS POS for クリニック」とのAPI連携を共同で開発することになったのです。これにより、クリニックでの予約や問診データをもとに、後払い決済やオンラインでの支払いが可能になります。
目指すべき方向性
この業務提携により、診療後の会計が一層スムーズになります。例えば、患者が予約や問診を行い、そのデータが直接会計に反映されるようになるため、待ち時間の短縮が期待されます。そして、未来的にはPOSからのデータがKakariteに連携され、医療機関が患者をフォローアップするための貴重な情報源ともなるでしょう。
SB C&Sの草川社長は「この協業によって新たな価値を創出できると確信しています」と語り、医療DXの推進に貢献する意義を強調しました。一方のレイヤードの毛塚社長は、患者受診動線を一元化することで、患者と医療者双方にとって利便性が向上すると述べています。
各システムの特長
レイヤードの提供するシステムにはそれぞれ特長があり、どれも患者と医療機関にとって役立つ機能を備えています。
- - Wakumy(ワクミー):時間帯予約が可能で、患者の利便性を高めつつ、医院側の受け入れニーズにも応えるシステムです。
- - Symview(シムビュー):非常に高機能なWEB問診システムであり、医療現場での業務効率化に寄与します。特許技術を使って患者に最も適した質問を出すことができ、問診の質も向上します。
- - Kakarite(カカリテ):患者情報を一元管理するシステムで、特に慢性疾患の患者フォローに応用できます。
まとめ
この業務提携は、日本の医療現場におけるDX化を加速させるものであり、患者、医療者双方の利便性を追求するものです。今後、SB C&Sとレイヤードの連携によって、ますます多くのクリニックがこれらのシステムを導入し、新しい医療環境が構築されていくことでしょう。そして、医療のデジタル化は、より多くの患者にとって快適で便利な受診機会を提供することにつながると期待されています。