測量の未来を切り開く技術
株式会社ニコン・トリンブルが提供する「自動合成機能を搭載した地上型レーザースキャナーシステム」が、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)において、2025年2月17日付でVE評価に昇格しました。この技術は、従来の3D測量業務において画期的な進化をもたらすものとして注目を集めています。
自動合成機能の特長
この自動合成機能は、複数の観測点で取得した点群データから、位置合わせに使用される共通点を見つけ出し、自動で合成を行います。このことで、手作業で行う必要がなくなり、スキャニングの効率が大幅に向上します。
リアルタイムの作業効率
スキャニングした点群データは、高速なWiFi通信を介してタブレットPCへ瞬時に転送され、搭載されたソフトウェアによって合成されます。現場の作業員は、合成された3D形状をリアルタイムで確認しながらスキャニングを続けることができ、作業の無駄を大幅に削減します。この先進的な仕組みは、今までにないスピードで工程を進めることを可能にします。
VE評価とは何か?
VE評価は、NETISによって認められた技術の有効性を示すもので、継続的な調査が不要とされた技術に与えられます。今回、この評価を受けたことは、自動合成機能を用いた現場での実績と、国土交通省の審査を通じて認められた結果です。このことは、従来の測量方法よりも優れた効果を持つことが証明されていることを意味します。
ENテクノロジーの利益
評価者の75%が「今後もぜひ活用したい」との意向を示し、全体の94%が継続的な活用を望む結果となっています。このことからも、この技術が3D測量の未来に対する期待感を高めていることがうかがえます。
専用機器のラインアップ
この自動合成機能を活用するためには、専用の3DレーザースキャナーおよびタブレットPCが必要です。具体的には、Trimble X7、X9、X12といった製品がラインアップされており、各モデルには独自の特徴があります。これにより、現場ごとのニーズに応じた最適なソリューションを提供し、測量の質を一層向上させることができます。
会社紹介
株式会社ニコン・トリンブルは、ニコンと米国のTrimble Inc.によるジョイントベンチャーであり、測量・測位技術における最先端のハイテクソリューションを提供しています。近年では、建設ICTソリューションや精密農業など、幅広い分野にわたる技術的な進化を追求しています。さらなる分野の開拓にも挑戦しており、未来の測量業界に向けた新しい可能性を開いています。
まとめ
このように、ニコン・トリンブルの自動合成機能を搭載した地上型レーザースキャナーシステムは、3D測量業務に革新をもたらす技術として、今後の発展が期待されます。現場での効率化や精度向上に寄与するこの技術の普及が、未来の測量方法を大きく変えることでしょう。