アルガルバイオとwe+による新素材開発
微細藻類を利用した新しい素材「SO-Colored」の開発に向け、株式会社アルガルバイオとデザインスタジオwe+が戦略的提携を結ぶことを発表しました。両者は、藻類が持つ多様な色とデザインを融合させ、持続可能な世界を実現するプロジェクトに取り組みます。この提携は、微細藻類が新たなプロダクトやソリューションの開発において持つ可能性を探るものです。
SO-Coloredプロジェクトの背景
微細藻類は、地球の環境において重要な役割を果たしてきました。27億年前に誕生し、酸素を産生して生物多様性を支えた藻類は、近年の研究によってさまざまな用途での利用が進んでいます。CO2の吸収剤、石油の代替としてのエネルギー源、さらには医薬品や機能性食品としての活用が期待されています。
「SO-Colored」は、こうした微細藻類の特性を生かし、リサーチプロジェクトを通じて新たな価値を生み出そうとしています。具体的には、微細藻類の粉末を自然由来の樹脂と混合し、オリジナルの素材を開発することで、家具の生産を目指しています。これにより、これまでにはなかった藻類の色や質感が生かされる家具が誕生するのです。
消費者への発表イベント
このプロジェクトの初披露は、2024年11月に開催予定の「DESIGNTIDE TOKYO 2024」イベントで行われ、その後2025年4月にはイタリアの「ミラノデザインウィーク 2025」にも出展される予定です。また、2025年10月10日から11月5日まで東京ミッドタウンで開催される「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2025」では、さらなる新作を披露する計画です。
微細藻類の色の魅力
藻類は緑の印象が強いですが、実際には多様な色素が存在します。種類や生育環境によっては、赤や黄、青といった鮮やかな色合いが生まれます。アルガルバイオでは、これらの色素を利用し、自然由来の樹脂と組み合わせることで新しいデザイン素材を創出します。このアプローチは、人工的な色素の均一性とは異なり、藻類が持つ自然の色彩の多様性や独特さを強調するものです。
今後の展望
アルガルバイオとwe+の提携は、サステナブルな材料の開発を通じて、資源循環型社会の実現を目指しています。彼らの取り組みは、環境保護の観点からも大変重要な意義を持つといえるでしょう。これからの発表イベントや製品展開において、多くのインスピレーションを提供することが期待されています。
このプロジェクトの成功により、藻類が持つ潜在的な力が、私たちの生活や環境にどのように新しい価値をもたらすかが楽しみです。