デジタルアートの新たな地平を切り開く「Generative Art Project」
2025年2月、東京都中央区にあるTODA BUILDING内のTODA HALL & CONFERENCE TOKYOにて、文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業「ENCOUNTERS」の連携プログラム、"Generative Art Project"が開催されることが発表されました。本プロジェクトは、デジタル技術を活用し、アーティストと社会のつながりを深めることを目的としています。運営を担当するNEORT株式会社が、アーティストの永松歩氏が手掛ける作品を展示し、観衆との新たなインタラクションを生み出します。
プログラムの概要
本プログラムでは、TODA BUILDINGの4階に位置するホールにて、総幅45メートルという壮大なプロジェクションウォールを活かし、永松氏の作品をまず展示します。この作品は都市内を行き交う人々の動きや、それに対するインタラクションを取り込むことにより、単なる鑑賞を超えた体験を提供します。
キュレーターには、一般社団法人ジェネラティブアート振興財団の高尾俊介氏が参加します。コメントの中で高尾氏は、"現代都市空間のデジタル記録から新たな芸術的視点を見出すことが目標である"と述べています。特に本プロジェクトは、個人のプライバシーやデータコントロールの問題に焦点を当てることなく、都市の中に潜むリズムや視覚文化を探ることに力を入れている印象を受けます。
アーティストとキュレーターのプロフィール
永松 歩
プログラマーでありアーティスト、またVJでもある彼は、Generative ArtやVisual Musicを参考にし、計算幾何学を使用した独自の視覚表現手法を持っています。彼の作品は、リアルタイムで生成される情報をもとにし、視覚、音響、インタラクションの複合的な体験を生み出します。今回の展示でも彼の独自な視点が強く求められます。
高尾俊介
高尾氏は、アーティストであり一般社団法人ジェネラティブアート振興財団の代表理事も務めています。2019年からは、自己のプログラムコードを日記のように公開する"デイリーコーディング"という試みを始め、NFTアートで注目を集めました。このような背景が、今回のプロジェクトでの多面的な芸術的アプローチに繋がっています。
開催情報
- - 会期: 2025年2月15日(土)から2025年2月24日(月・祝)
- - 会場: TODA HALL & CONFERENCE TOKYO ホールA ホワイエ(東京都中央区京橋1-7-1)
- - 上映時間: 11:00~19:30(最終入場17:30、日没後は屋外からも鑑賞可)
- - 入場料: 無料
この新たなアートプロジェクトは、単なる展示に留まらず、都市の記録とアートの融合を通じて、今後のデジタル環境におけるコミュニケーションの可能性を広げることが期待されます。都市生活に潜むデータの可視化を通じて、日常の風景を再発見する試みが、観客に新たな視点を提供することでしょう。
関連イベント
さらに、2025年2月22日にはトークイベント「アルゴリズムの景観:ジェネラティブアートと都市の交差点」が開催されます。参加者は、永松氏と高尾氏の解説を通じ、アルゴリズムをメディウムとしたアート表現の重要性について深く探ることができます。スピーカーとして彼ら自身が登壇し、デジタルアートが現代社会に与える影響や今後の展望についても語る予定です。このトークは定員50名、当日先着順で参加可能です。
この機会にぜひ、デジタルアートの新たな波に触れ、その魅力を体感してみてください。未来のアートシーンを担う若手クリエイターたちの活動に、参加して支援することもできるでしょう。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。