新卒1ヶ月で転職意識の高まり 新たなギャップを探る調査結果
最近実施された調査によれば、2025年卒の新卒社員の約40%が入社から1ヶ月以内に退職や転職を意識していることが明らかになりました。この調査は株式会社BOXとTesTee Labの共同プロジェクトとして行われ、481名の18歳から22歳を対象としています。まず、新卒たちが入社した企業に抱いている「良い」ギャップや「悪い」ギャップについて詳しく見ていきましょう。
入社後の意識調査
調査に参加した男女481名からの回答を基に、入社後の印象を探ると、良い印象を持った人は男性で51.1%、女性で47.2%という結果でした。つまり、男性の方がやや良いギャップを感じている傾向が見受けられます。その内訳では、男女ともに「職場の雰囲気」を最も良いギャップとして挙げており、場の雰囲気が新卒社員にとっていかに重要であるかがわかります。名前を挙げたギャップの次に男性は「給与」、女性は「勤務時間・休日休暇」を挙げており、特性の違いが浮かび上がります。
また、悪いギャップについては、男性41.2%、女性39.2%が「ある」と答えました。特に男性は「給与」、女性は「職場の雰囲気」に対する不満が強いことが伺えます。このことから、新卒職員は職場の環境や給与面での不満を抱えやすい状況にあるようです。
退職や転職への意識
入社後の不満や懸念が昇華し、具体的に転職を意識する新卒がどれほどいるのかを調査しました。結果として、退職や転職を意識したことがあると回答した人は、男性38.9%、女性39.5%に達しました。このデータからも、新卒の4割が入社した企業に対して何らかの違和感を抱いていることが明確です。
さらに現在進行中の転職活動についても調査が行われ、転職活動を行っているという回答は男性16.8%、女性11.4%でした。このことからも男性の方が活動が活発であることが分かります。
転職活動での重視事項
「転職活動を行なっている」と回答した新卒たちに何を重視しているのかを尋ねたところ、男女共に「仕事内容」が第1位に。特に女性は「やりがい」を強く求める傾向にあり、男性は「成長性」が際立っていました。これにより、男女間でのキャリア観に違いがあることが示されています。男性は将来性、女性は日々の仕事の充実感を重視しているようです。
入社後のギャップを防げるか
最後に、入社後の悪いギャップは就職活動の段階で防げたと考えているか尋ねたところ、男性が31.6%、女性が25.8%と、それほど高い割合ではありませんでした。多くの新卒は「実際には入社しないとわからない」と感じているようです。特に職場の雰囲気や働き方に関しては、表面的な情報だけでは真実を捉えきれないという声が顕著に見られます。
この調査結果は、新卒社員が抱える悩みや転職を意識する背景を浮き彫りにし、企業の発信内容とのギャップが新卒たちのミスマッチを生んでいることを示唆しています。今後、どのようにして新卒たちがより良い入社体験を得られるのか、この問題についても引き続き注目していきたいところです。