NECとNECネッツエスアイ、5Gでの無線伝送技術を国際標準化
NECとNECネッツエスアイは、国際電気通信連合(ITU-T)にて5G技術を用いたIPマルチキャスト放送の無線伝送技術を新たに国際標準化しました。この技術は、特にケーブルテレビサービスにおける通信の効率化と信頼性の向上に貢献します。
ケーブルテレビのインフラとその課題
ケーブルテレビは、日常生活において欠かせない情報インフラの一つとして、平時でも有事でもコミュニケーションの重要な役割を果たしています。しかし、通信量の増加に伴い、光ファイバーに依存するサービスが増える中で、特に築年数が経過した集合住宅では同軸ケーブルの利用が続いており、交換にかかるコストや手間が問題視されています。また、インフラ整備が遅れている地域では、迅速な通信サービス提供が課題となっています。
5Gとローカル環境への道
このような状況を受け、NECとNECネッツエスアイのチームは、新しい技術の開発を進めました。従来の光ファイバーに依存せず、ローカル5Gを活用したアクセス方式は、通信コストの削減を可能にし、さらに新たな通信空間を提供します。
特に、低コストでのインフラ整備が可能なローカル5G技術は、容易に導入できるため注目されています。これにより、以前の同軸ケーブルに不十分だった通信能力を、革新的な5Gサービスに変革することができると期待されています。
国際標準化の成果
このたびの国際標準化は、5Gにおける二種類のMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を駆使した無線通信の基準を、ITU-T勧告J.154として正式に発行しました。この勧告は、映像配信やインターネットデータの同時送信を効率的に行うための機能要件を盛り込んでおり、特にローカル5Gの有効活用を図るための周波数帯利用の効率化を追求しています。具体的には、マルチキャスト方式とユニキャスト方式の双方を適用し、通信の安定性と速度の向上を狙った設計がなされています。
今後の展望
NECネッツエスアイは、今後もケーブルテレビ事業者との協力を通じて、2028年を目指してこの国際標準化された技術の実用化を進める予定です。この技術は、単に通信コストの低減だけでなく、災害時や有事の際に重要な情報を迅速に伝えるための地域インフラの強化にも寄与します。
NECとNECネッツエスアイは、この新技術を活用して、既存インフラの有効活用を推進し、より安全で安定した通信環境を提供し続けることを目指しています。これにより、地域社会全体の通信能力の向上に寄与していくことでしょう。