BLUEISHとUnsung Fieldsが業務提携を発表
株式会社BLUEISHは、エンタープライズ向けAIエージェントプラットフォーム「BLUEISH Agents」を展開しており、その成長過程で多数の企業が直面する共通の課題を明らかにしました。このたび、同社は株式会社Unsung Fieldsと業務提携し、国内完結の専用AI推論基盤に基づくAIエージェントの提供を開始しました。これにより、企業は外部APIの利用に伴う情報リスクや高コストといった問題を解決し、安全かつ経済的にAIエージェントを運用できる環境を手に入れることができます。
業務提携の背景
BLUEISHは、Google CloudやAWS、Microsoft Azureなどの複数のクラウドサービスを活用する中で、企業が抱える様々な課題を浮き彫りにしました。特に、以下の3つの課題が目立っています。
1.
外部APIへの機密情報送信への懸念
生成AIを業務に活用する際、必然的に機密情報を外部APIに送信する必要が生じます。このことは情報漏洩リスクや法務・コンプライアンスに関連する問題を引き起こし、多くの企業にとって大きな障壁となっています。
2.
運用コストの高騰
企業が自社でGPU環境を整える場合、初期投資や運用コストが大きな負担となります。また、外部APIの利用時にもトラフィックの増加に伴って利用料金が膨らむことが懸念されています。
3.
PoCからの実務定着の課題
API型LLMを利用したProof of Concept(PoC)プロジェクトが進行している一方で、多くのケースで実務に導入されないまま終わってしまう実状があります。そこで求められるのが、業務に特化した応答速度や監査可能なログの整備です。
BLUEISHとUnsung Fieldsは、こうした課題解決のため、専用AI推論基盤に基づいた統合ソリューションを提供し、企業の生成AIの実用化に向けて取り組むことを目指しています。
提供されるソリューションの特徴
新たに提供される「国内完結・専用AI推論基盤でのAIエージェント群」ソリューションは、以下の主な企業課題の解決を目指しています。
専用の推論基盤が国内にあることで、機密情報を外部に送る必要がなくなり、法務やセキュリティ部門の悩みを軽減することができます。
トークンベースの従量課金や最適なモデル選定により、GPUの調達コストや固定費を削減し、AIエージェントの運用をより経済的に行えます。
専用推論基盤とAIエージェントを一体で提供し、一部部署だけでなく全社での統合的な運用を実現します。
今後の展開
BLUEISHとUnsung Fieldsは今後、AIワークフローを用いた業務自動化や業界別AIエージェントの提供を予定しています。また、高セキュリティ要件に応じたシステムの構築や最適化の研究・実装を進めることで、企業の生成AI活用をさらに進展させることを目指しています。
「Agent Native」としての企業モデルを実現するため、両社は次世代の業務基盤づくりに尽力していきます。BLUEISHの代表取締役である為藤アキラ氏も、これにより企業が“安心して、採算を取れる形で、実務に組み込める”環境が整ったと強調しています。
また、Unsung Fieldsの代表潮田和則氏も、「生成AIが日常業務に自然に溶け込み、価値を生み出し続ける存在となる」ことを目指しています。この提携により、企業は生成AIの導入を加速させることが期待されます。
詳しくは「BLUEISH Agents」の公式サイトで確認できます。