アイシンの「YYSystem」が輝く国際舞台での受賞
アイシンが誇る音声認識システム「YYSystem」が、台湾で開催された「ゴールデン・ピン・デザイン・アワード2024」において、名誉ある「ベスト・デザイン・アワード」を受賞しました。この受賞は、同システムが持つ革新的なアイデアとデザインへの高い評価を反映しています。
「ゴールデン・ピン・デザイン・アワード」は1981年から実施されている、世界各国の優れたデザインを選出するアワードで、今年は世界21地域から2,339点の応募があり、その中で642点が選ばれました。さらに、特に優れた32点に「ベスト・デザイン・アワード」が授与され、その中に「YYSystem」が選ばれたのです。この受賞は、アイシンにとっても新たな業績であり、特に聴覚障がいのある方々を意識したデザインである点が評価されました。
授賞式は2024年12月13日に、台湾のトラディショナルシアターセンターで行われ、開発チームや聴覚障がいのあるユーザーが出席しました。レビューボードのコメントによれば、「YYSystem」は音声をリアルタイムで正確に文字に変換し、インクルーシブなアプローチで設計されたコミュニケーションツールです。このプロジェクトは、日常的な交流における課題を解決し、ユーザーの生活の質の向上に寄与するものとして、模範的なインクルーシブデザインのモデルとして高く評価されています。
開発者である中村正樹氏は、授賞式でのスピーチで「私たちのYYSystemがこのような高い評価を受けられたことを大変嬉しく思っています。このシステムは聴覚障がいを持つ多くの方々にサポートされながら作られたもので、ユーザーとのコラボレーションの成果が認識されたことは非常に光栄です」と述べました。会場では、リアルタイム翻訳機能を通じて、参加者全員が共にこの喜びを分かち合いました。
さらに、2024年12月3日から2025年4月6日まで、「ゴールデン・ピン・デザイン賞展2024」が台湾デザインミュージアムで開催され、その中に「YYSystem」が紹介されることになっています。これは、受賞作品が広まる良い機会であり、さらに多くの人々にその魅力を伝えることが期待されています。
「YYSystem」は、聴覚障がい者のために開発された意思疎通支援アプリケーションのシリーズで、騒音の多い環境においても高い音声認識性能を誇ることが特徴です。また、29言語でのリアルタイム翻訳機能も備えており、海外旅行などでも効果的なコミュニケーション支援を行っています。このような機能は、聴覚障がいのある方々に安心感を提供し、社会での活動をサポートします。
今後も「YYSystem」は、アイシンの技術とデザイン理念が融合した成果として、より多くの人々にその恩恵をもたらすことが期待されます。聴覚障がい者を含む、誰もが安心して生活できる社会の実現を目指すこのプロジェクトに、ぜひ今後も注目していきたいと思います。