UNLEASHの初めてのインパクトレポート発表の意義
UNLEASH Capital Partners株式会社は、2025年3月31日、初のインパクトレポートを発表しました。これは、ファンド設立から1年を迎え、ポートフォリオ企業の事業を通じて実現した社会的影響を振り返るものです。その目的は、さらなるインパクト創出と、その測定方法の高度化を目指すことにもあります。
UNLEASHの設立背景
ユニークなビジョンを持つUNLEASHは、従来の金融手法を超え、金融包摂に焦点を当てたベンチャーキャピタルとして2023年11月に初号ファンドを立ち上げました。彼らは、2024年12月末までにインドに3社のポートフォリオ企業を設立し、様々な社会的ニーズに応える事業展開を行っています。
また、UNLEASHが考えるインパクトとは、
What(どのような変化をもたらしたいのか)、
Who(誰に対しての変化なのか)、
Contribution(ポートフォリオ企業にどのように貢献できるか)という3つの要素から成り立っています。
インパクト実査の実施
2024年に行った投資先としてのポートフォリオ企業3社のインパクトを評価するため、UNLEASHはステークホルダーへのインタビューを行いました。これにより、各企業の社会的影響や課題が明らかになりました。
1. Ayekart Fintech
Ayekartは農業食品分野に特化した金融プラットフォームを提供しています。彼らは、農業関連のサプライチェーンの関係者に必要な市場アクセスや与信を提供し、470の農協と13万件以上の農家ネットワークを持っています。また28カ所の倉庫を活用し、4万件以上の小売業者に農産物を届けています。
インパクト実査では、農家や小売業者、農協との対話を通じて、Ayekartとの連携による収入増や資金繰り改善の成果が確認されました。農家の生活にもポジティブな変化が見られています。
2. CredRight
CredRightは、インドの郊外や中規模都市において小規模企業に資金提供を行っています。無担保融資に強みを持つCredRightは、1万8千人以上の顧客にサービスを提供しています。インタビュー結果によると、多くの顧客が融資を通じて在庫を拡充し、収入増に結びつけたと語っています。また、融資プロセスの簡素さと迅速な融資実行も顧客から高評価を得ています。
3. LetzRyd
LetzRydは、タクシー配車サービスにおける車両とドライバーを提供し、ドライバーの所得向上を図っています。2024年末までには236名のパートナードライバーを抱えており、インタビューでは、働き始めたドライバーの半数以上が収入が増加したと回答しています。その結果、家族への送金や貯金、さらには結婚式の費用に充てることができるようになったという実例もカバーされました。
UNLEASHの未来への展望
UNLEASH Capital Partnersは、「誰もが自分の未来を決定できる世界を創る」というビジョンを掲げています。その実現のため、経済的支援を通じて人々が選択肢を増やし、様々な機会を手にできるよう努めています。長期的には、2050年までに100億米ドルのリスクマネーを供給することを目指しています。
このように、UNLEASHの活動は金融だけでなく、社会全体の変革に大きな影響を与える可能性を秘めています。未来の社会に貢献しようとする彼らの取り組みから目が離せません。
詳しい内容は、
公式ウェブサイトで確認できます。