LIXILが循環型素材「レビア」の量産を開始
株式会社LIXILは、2024年12月より三重県津市に位置する久居工場で、廃プラスチックと廃木材を融合した循環型素材「レビア」の量産を開始すると発表しました。この素材は、再資源化が困難とされていた多様な廃プラスチックと廃木材を原料として使用し、環境負荷を大幅に低減することが期待されています。
「レビア」により、焼却や埋め立てで処理されていた廃プラスチックを有効活用することが可能となります。具体的には、レビアの製造過程で排出されるCO₂は、同量の廃プラスチックや廃木材を焼却処理した場合と比べて約80%も削減されることが示されています。このような持続可能な開発理念のもと、レビアは2023年1月に発売された舗装材「レビアペイブ」を始め、商業施設やオフィス、教育施設などさまざまな場所で導入が進み、多くのビジネスユーザーから高く評価されています。
久居工場の役割
久居工場はLIXILの長年のサッシ生産拠点で、樹脂押出技術において非常に高い専門性を誇ります。また、中部圏という立地は、廃プラスチックの調達において関東圏に次ぐ量を持っていることから、レビアの生産に最適な環境となっています。これにより、安定した品質の確保と量産体制の共に、新商品の技術開発を加速することが可能です。
導入される生産設備は、廃プラスチックを微粉砕し、押出成形する複雑なプロセスを行います。これにより、再資源化が難しかった廃プラスチックを効果的に活用することができます。
LIXILのビジョン
LIXIL Housing Technologyのレビア事業部長、宍戸弘昭氏は、廃プラスチックという社会的な課題に対し「レビア」を通じて取り組んでいくことの重要性を強調しています。「レビア」は多様な場所で広く使われることで、環境負荷の低減に貢献できるとし、今後さらなるプロダクトのラインアップ拡充を目指していくと述べています。
彼は「使用後のプラスチックの調達から再資源化、生産、販売、施工、再回収までの個々のステップを強化し、より安定的なエコシステムを構築することが重要だ」とも強調しました。
今後の展望
LIXILは「レビア」を中心とした革新的な製品を通じて、限られた資源を有効活用し、未来に繋がる循環型社会の実現に貢献していく所存です。2024年3月期には、連結売上高が1兆4,832億円に達する見込みです。
LIXILは、世界中の人々に豊かで快適な住まいを提供する企業として、これからも持続可能な社会の実現を目指し、ますますの挑戦を続けていくでしょう。
参考リンク
LIXILグローバルサイト:
https://www.lixil.com/jp/