ポーラ化成工業が開発した新技術「airlino」化粧品業界初の製品登録へ

ポーラ化成工業が化粧品界の新技術を発表

ポーラ化成工業株式会社は、神奈川県横浜市に本社を置く企業で、化粧品業界に革新をもたらす新しい技術「airlino（エアリノ）」の開発を発表しました。この技術は、ウルトラファインバブル（UFB）と呼ばれるもので、髪の毛の直径の約700分の1という非常に微細な泡が、液体中に分散しています。

「airlino」は、一般社団法人ファインバブル産業会（FBIA）が定める基準に適合し、製品登録制度に認証されました。これにより、同社は化粧品にこの新しい技術を活用する初の企業となります。

独自のUFB技術を駆使

ポーラ化成工業は、空気という持続可能で刺激の少ない天然資源に着目し、研究を進めてきました。横浜市戸塚区に位置するテクニカルディベロップメントセンター（TDC）では、UFBを高濃度で安定的に維持する技術が開発され、これにより、約1mLの液体中に14億個という高濃度のUFBが封入されています。これは、イオン交換樹脂で精製された純水に対して20倍以上の濃度です。

この技術は、セラミックを利用した「ちぎる」プロセスを用いています。多孔質セラミックスから空気を押し出し、泡を生成することで、化粧品に高濃度のUFBを含ませることに成功しました。

環境配慮と美しさの両立

ポーラ化成工業は、「空気」を使用することで、環境にやさしく、肌にも優しい化粧品の開発を進めています。今後、airlino技術を搭載した化粧品を市場に投入し、エビデンスに基づいた製品を提供することで、消費者の期待に応えたいと考えています。「肌も地球環境も美しくする化粧品」の実現に向けた取り組みに注目です。

ファインバブル産業会（FBIA）との連携

FBIAは、ファインバブルに関連する企業や研究機関が集まり、健全な市場形成と産業の推進を目的とした団体です。FBIAの製品登録制度では、ファインバブル技術を用いた製品に対して、存在と品質管理の妥当性を認証します。ポーラ化成工業は、この制度を通じて、自社の製品にさらなる信頼性を持たせ、市場に提供することを目指しています。

技術開発の未来

ポーラ化成工業のテクニカルディベロップメントセンターは、最新の技術を駆使し、化粧品の研究から生産までを一貫して行うことを目指しています。新たな製造方法の革新とともに、他分野の技術も取り入れながら、さらなる進化を遂げる姿勢が見えてきます。これからの化粧品業界において、airlinoがどのような影響を与えていくのか、その成果が期待されます。