伊勢すえよしの新商品『鯵わいドレッシング』の登場
東京・広尾に位置する日本料理店『伊勢すえよし』のシェフ、田中佑樹が監修した新商品『黒にんにくレストラン 鯵わいドレッシング』が、地域の未利用魚を活用し、持続可能な食文化の実現を目指しています。この取り組みは、三重県で水揚げされた未利用魚の通常流通を促進するための新たな試みです。
未利用魚とフードロスの問題
漁獲量が減少している一方で、市場に流通せずに廃棄されてしまう魚も多いです。そのため、漁師からの助けを求める声が上がり、未利用魚の利用促進プロジェクトがスタートしました。毎年、三重県の志摩市安乗漁港では100トンもの魚が水揚げされるものの、サイズや魚種に起因し、未利用魚に指定されてしまうケースが多いのです。
「アイゴ」「ウツボ」「ギマ」といった市販されづらい魚が多く含まれ、この中には普段私たちが食べる鰺(あじ)も含まれます。サイズや漁獲タイミングが悪いと、鰺も未利用魚として扱われることがあります。
プロジェクトの背景とレシピの開発
伊勢すえよしの田中は、フードロスの問題に強い意識を持ち、未利用魚や低利用魚を有効活用する取り組みを行っています。2019年には、「サステナブルキッチンまごの店」という食品ロス削減プロジェクトを立ち上げ、その一環として相可高校調理部の生徒たちと共に、使いにくいサイズの鯵を使用したドレッシングを開発しました。
このドレッシングは、三重県の食品メーカー・辻製油の協力を得て商品化され、魚の旨み豊かな『黒にんにくレストラン鯵わいドレッシング』として完成しました。これにより、料理人や高校生、企業が協力し、持続可能な取り組みが実現しています。
クラウドファンディングと発売記念イベント
このプロジェクトでは、「未利用魚1トン流通」を目指す重要なステップとして、クラウドファンディングを開始します。その資金はプロジェクトの支援に充てられ、支援者には『黒にんにくレストラン鯵わいドレッシング』や、相可高校調理部の生徒たちからの感謝の手紙などが返礼されます。
クラウドファンディングの開始に伴い、1月27日に新商品のお披露目イベントも行われ、プレス関係者向けにドレッシングのテイスティングが予定されています。田中シェフからも、開発における思いやこだわりが語られることでしょう。
クラウドファンディング概要
- - 実施主体:株式会社すえよし
- - 目標金額:400万円
- - 実施期間:2025年1月28日~2月27日
- - URL:『未利用魚1トンご馳走化チャレンジ』
新商品の概要
- - 商品名:『黒にんにくレストラン 鯵わいドレッシング』
- - 特徴:低利用鯵を活かした地域資源型商品
- - 発売日:2025年1月15日
- - 取り扱い店:三重県内スーパーマーケット、三重テラス
まとめ
『伊勢すえよし』は、ただのレストランではなく、持続可能な食文化を支え次世代の料理人を育てる重要な役割を担っているのです。これを機に、未利用魚の価値を見直し、未来に恵みを残す取り組みを是非支援してみてください。