多胎育児支援の重要性を再認識する「多胎シンポジウム in FUKUOKA 2025」
2025年7月19日、福岡市にある天神FFGホールで「多胎シンポジウム in Fukuoka 2025」が開催される。このイベントは一般社団法人tatamamaの主催であり、こども家庭庁や福岡県、福岡市、さらには北九州市の後援を受けて実施される。シンポジウムでは、多胎育児家庭が直面する様々な課題に焦点を当て、虐待死率が単胎育児と比較して2.5倍から4倍に及ぶ現状について議論される予定だ。
幼い命を守るための議論
多胎育児は、双子や三つ子などを育てる家庭にとって時に過酷な労働を強いることがある。具体的には、育児にかかる1日の時間が平均で18時間にも及ぶことが報告されており、また多胎家庭の離婚率は単胎家庭に比べて1.5倍から2倍高いというデータもある。このような深刻な状況を背景に、多胎育児の専門家と児童虐待防止の第一人者が一堂に集まり、必要な支援体制を議論する。
当事者による実践的な情報共有
シンポジウムでは、従来の講演形式だけでなく、多胎家庭同士の交流会も開催され、当事者が自らの体験談や情報を共有できる機会も提供される。多胎育児の孤立感を軽減し、支援の輪を拡大することが目的だ。tatamamaでは、「多胎育児の現状や課題を知り、みんなで考えるきっかけを提供したい」と語っている。
過酷な育児環境を改善するために
多胎児の育児は、経済的負担や時間的余裕の無さからくるストレスを伴う。7割の多胎児が低出生体重で生まれることも、医療的なケアが必要な子どもたちが多いという実態に繋がっている。そのため、シンポジウムでは多胎家庭が育児に対して抱える暗い現実を明るく照らし出すような議論が求められる。
開催概要と参加方法
シンポジウムの詳細は以下の通り。
- - 日時: 2025年7月19日(土)13:00〜15:00(12:30受付開始)
- - 会場: 天神FFGホール (福岡銀行本店地下)
- - 参加方法: 事前申込み
- - 参加費: 無料
- - 定員: 692名(車いす専用席あり)
- - 主催: 一般社団法人tatamama
- - 後援: こども家庭庁・福岡県・福岡市・北九州市
また、当日の様子はYouTube Liveで配信される予定であり、参加できない方でも視聴可能だ。
このシンポジウムを通じて、より多くの人々が多胎育児の現状について理解を深め、支援の必要性を認識することが期待されている。多胎家庭の声を聴きながら、社会全体で支援の輪を広げていく道筋を切り開いていこう。
tatamamaの取組み
一般社団法人tatamamaは、福岡を拠点に多胎育児の支援活動を行っており、2023年の設立以来、相談会や交流会を30回以上開催している。保育士や助産師などの専門家が参加する「tatamamaサポーター」も多数登録しており、今後も多胎育児家庭のサポート体制の充実を図っていく。
多胎育児に対する理解と支援を深めるため、ぜひこのシンポジウムに参加してみてほしい。